内容説明
岩波文庫改版以後でも50刷以上を数える、ロマン主義文学、いやフランス文学に燦然と輝く金字塔の新訳決定版。全5冊で贈る新定番。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
43
ヴァルジャンが登場しない第1篇の100ページが苦痛でなかなか進まないのだが、第2篇と合わせると、ヴァルジャンを誰の視点から描いたら上手くいくか考えられた第1篇だったということが分かる。実際には社会に主人公が誰で誰に焦点が当たっているという視点が無いように、枕に別の視点をつくっておいて主要人物を登場させ、探偵小説のような謎を持たせて読者の興味を惹く構成は巧みだ。ダイジェストもミュージカルもアニメも観たことないので、読んでいくと有名な扉絵はヴァルジャンではなくて、コゼットだと分かる。ミリエル司教から改心の経験2023/08/26
みつ
27
きちんとした形で読むのは今回が初めて。冒頭百ページ以上がミリエル司祭の話に充てられその後ようやくジャン・ヴァルジャンが登場するという構成はいかにも大長篇らしい。有名な銀食器のくだりを経てマドレーヌ市長となるが、この間に少年の4スーを盗んだことが後々まで祟ることに。ここにファンチーヌの物語が差し挟まれ幼いコゼットの姿も。ファンチーヌの運命を読むと、黒岩涙香が最初の訳を刊行した二十世紀初頭、日本で多く世に出た「悲惨小説」(読んだのはいずれも短篇だが)との共通点を多く感じる。すぐに次巻を読まずにいられない。2024/11/09
湿原
17
革命余波の残る王政復古下のフランスは非常に無慈悲な世界であり、持たざる弱者は人権すら与えられなかった。西欧屈指のカトリック王国ながら、宗教が形骸化していく中で、信仰はどういうものなのかをユゴーは読者に訴える。それは華美で権威のある教えではない。弱者に寄り添い、罪人を許し、救済する。すなわちイエスの行為の体現こそが真の信仰となると語りかけてくるように私は感じた。実際に本書第一巻は、福音書のイエスの言葉•行動をなぞるように描かれているようにみえる。ミリエル司教がジャン•ヴァルジャンを許す場面は、「一粒の麦が地2025/04/15
コニコ@共楽
15
映画やミュージカルで親しんできた作品だが、いよいよ原作に挑戦。最新訳の平凡社ライブラリーで読むことにする。第1冊目から分厚い525ページ。一人で読むのはしんどいと思い、読書会で取り上げることにした。まずは第一篇の「正しい人」。100ページ以上読んでもまだジャン・ヴァルジャンが出てこない!ジャン・ヴァルジャンとナポレオンの年齢設定が同じなのを知る。時折出てくる大仰な言い回しや、長々と続く哲学論、政策批判など、これを読むとユゴーが詩人であり、政治家であり、ロマン派であることを感じる。物語が動き出すと面白い。2026/02/19
いとう・しんご
10
ユゴーをちゃんと読んだことがないと思って読み始めましたが、本巻第3編にいたってギブアップしようか、と思ったのです。ひょっとすると若い頃に手に取ってギブアップしたからこそ、ちゃんと読んだことが無かったのかもしれない、と思って意地になって最後まで目だけ通しました。たしかに、感動的なお話なんですが、小説全体のうちでお話の本筋に直接関係するのは多分、三分の一くらいで、それ以外の叙述に忍耐強く付き合うことが求められるのです。→第2部に続く2026/07/20
-
- 電子書籍
- 月刊Gファンタジー 2022年4月号 …
-
- 電子書籍
- サザエさんと長谷川町子 幻冬舎新書
-
- 電子書籍
- 大預言者は前世から逃げる ~三周目は公…
-
- 電子書籍
- 創造的人間 筑摩叢書
-
- 電子書籍
- プロポーズは強引に ゴージャスなときめ…




