内容説明
「きみは、誰なんだ?」「モリアーティと呼べばいい」19世紀後半、舞台は霧かすむ秋のロンドン。無意識の盗癖に悩む青年貴族デレクのもとに現れたのは、黒髪と灰色の瞳を持つ理知的な若い男だった。青年に翻弄されながらも、デレクが彼を憎むことができないのは……? 謎が謎を呼ぶミステリアス・ロマン、今ここに開幕!! 電子書籍限定・新作書き下ろし短篇も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽま
11
ホームズの宿敵こと、モリアーティ教授のパスティーシュ…に見せかけて、実は。この設定自体は他のシャーロキアンも唱えている説の一つのため、特別に目新しいというわけではない。だが、正典への挑戦とも言うべき強引な説には違いなく、どう整合性を持たせて着地させていくのかは興味がある。このシリーズの肝ともいうべき種明かしを一巻でしてしまっているので、二巻以降、どのような形で読者を惹き付けていくのかにも期待。なお、作者の処女作だけあってミステリとしても文章としても荒削りなところはあるが、作中に漂う独特の雰囲気は好ましい。2012/10/04
縞田理理@新アカウント
3
BBC の現代版シャーロックより15年早く書かれているのが驚愕。この巻の主人公は「巻き込まれた一般人」で、まだ「ホームズ」も「ワトソン」も出てきませんが……全6巻を通しで読むのがお奨め。
飛鳥 翔宇
3
タイトルはシャーロキアンですが、モリアーティもしくは怪盗好きにお薦めしたい話2009/07/06
まふ
2
面白かった。ちょっと深読みしすぎてしまった部分はあったけれど、全体に、うん、なるほどね、という感じ。パイクの婿になりたい。2014/08/13
saba
2
タイトルにシャーロキアンとあるので購入。この人とあの人が実は…という説自体はわりとあるので驚きはない。というかこの作品がそもそも推理ものじゃない感じ。とかすかした感じで読み進めていたのに、ジョン・クレイの登場には食いついてしまった。。2013/06/14