内容説明
簡単になんて諦めきれない。だから苦しんだ。もう諦めた方がいいのかな……そう迷っているあなたへ。『海の見える街』の著者がおくる、今折れそうな心に響く7つのエール!辛くて苦しくて、それでもなんで漫才やってんだ?――若手お笑いコンビ 新城・溝口諦められないこの恋は、心を醜く染めていく。――マネージャー 鹿島田舎に帰って良かった。でも、もう一度夢を見たいと願ってしまう。――元人気芸人 長沼どんな道を選んだって間違いじゃない。あなたを支えてくれる人はきっといる。決死の覚悟でオーディション番組に挑むも、敗退した新城と溝口。ライバル達が売れていく中、バイトと稽古に明け暮れるだけの日々は心を蝕んでいく。どん底でもがきつづけた先に見出した、それでも漫才をやりたい理由とは?弱小お笑い事務所を舞台に、夢を追う者達の挫折と成長を描いた人間ドラマ!
目次
コンビ
ラブドール
中間地点
ファンシー
歯車
南部芸能事務所
サンパチ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
63
やっと読めた最終巻。今までの後日譚のような短編たち。メリーランドの2人が1番記憶になくて、あれ?どっちがどっちだっけ?誘ったのどっちだっけ?しかし、それ以外の登場人物はしっかり覚えていた!何より津田あおいと橋本くんの復縁が嬉しい!長沼も復活しそうだし、鹿島ちゃんと榎戸の2人もうまくいって欲しい。メリーランド、売れるかしら?まだまだ書けそうなのにここで終わるのはちょっとさみしいけど、どう決着つけたらいいか難しいのかな。そのうち再読しよ。2020/07/17
ぶうたん
5
番外編のような短編集。1巻しか読んでなくて細かくは覚えていなかったけど、とても面白かった。お笑い自体は好まないが、一種のお仕事小説としても読めるし、それぞれのキャラクターが生き生きと魅力的で、爽やかな読後感が素晴らしい。2019/11/10
Happy
4
南部事務所シリーズの最終作。メリーランドの二人の出会いや挫折・努力や苦労、インターバルやナカノシマの活躍などずっと見てきたので感慨深い。最近「べしゃり暮らし」も見ていたし、お笑いの世界も大変なのに未だにお笑いを目指す人が多いんだなと思う。笑いは大切な要素なので、人をたたいたり、大声で馬鹿にしたりするのではなく、上質の笑いは是非残って欲しい。ナカノシマの3人は人気が出始めてから微妙に変わっていった部分がある。それも判る気がする。メリーランドの二人にも活躍して欲しい。2019/11/06
凍りのくじら
3
えええーっ、これで完結なの…。なんとなく中途半端なような気がする。やっと社長の章があってすごく嬉しかったけど、メリーランドがこのままでシリーズが終わってしまうのは不完全燃焼。大好きだったナカノシマも嫌な芸能人になってしまうし、津田ちゃんと橋本くん、川崎さん、長沼の現在、リアルと言えばリアルではあるけれどモヤモヤ感が残る。鹿嶋ちゃんも最後まで魅力的キャラには映らず、なぜそんなにモテるのかよくわからなかった。溝口がしっかりフラれたのは良かったが。もう一度きちんとした完結編書いてほしいー!お願いします!2022/02/15
ペミカン
2
ううむ、やはり芸の道は厳しい。「上がり」はない。活躍しているライバル達にも。 ・・それにしても若者の世界、こうも恋愛の占める所は広いのか?!生きる道には支える物が不可欠。孤独には耐えられないのは事実なんだろうけど。2023/04/20