内容説明
同じ大学に通う新城と溝口はコンビを組み、「メリーランド」としてデビューしたが、一向にブレイクの兆しが見えない。一方、先輩トリオ・ナカノシマは中嶋の彼女が妊娠、解散の危機が訪れる。そんなとき、社長よりオーディション番組の話が伝えられて……。若手芸人達の苦悩と前進を鮮やかに描ききる、人気シリーズ第3弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんたろー
141
シリーズ3作目は、大好物の群像劇が今までの話を土台にして絡み合ってきたし、彼らの成長ぶりも嬉しい。今回は新城~新城の姉~中嶋~榎戸~橋本~テネシー~溝口と視点が変わりながら「好きなことで生きてゆくこと」を考えさせられた。夢を追っている人だけでなく周囲の人から見た章もあって『東京』は添え物だった存在・橋本を見事に主役として描いているのが素晴らしい。『ピン芸人』のテネシーも年齢が近いので頷けることが多かったし、チョッとホロッとさせられた。終章は若者たちにチャンス到来で盛り上がってきた!…4作目も大いに楽しみ♬2018/06/01
papako
62
続いて。ライブに出るようになり、コンビ結成1年が経った。なかなか大きくは動かない。新城はやっと家族に『漫才がやりたい』と伝えられる。ナカノシマにも大きな転機が訪れる。それにつけてもママナラナイ。個々人の視点で語られるので、誰が本当に光っていてブレイクするのか?が、わからない。メリーランドにもチャンス到来?このチャンス掴めるのか?2019/02/08
ゆかーん
58
どんな仕事も続けるってすごく大変だと思いますが、やっぱり芸人になって売れるというのは、並大抵の努力じゃできないことだと思います。だからこそ、彼らの心情が詳細に伝わってきました。苦しみや悲しみを乗り越えた先にあるのは、一体どんな幸せなのでしょう?ノリで芸人になった人なんて、今の時代少ないのかもしれません…。みんながみんな真面目に将来のことを考えていますね。そんな彼らの姿を見ていると、心が苦しくなります。理想の道で生きていける人は、なかなかいないと分かっているからこそ、慎重になるのが人間なのだと思いました。2019/05/17
ひめか*
20
家族にも焦点が当たる。応援したいけど心配な家族の気持ちも、家庭を守りたかったり生活不安だけど、夢諦めたくないという本人の気持ちも、すごくよくわかって感情移入した。ナカノシマ3人で父親になるとか感動的。ずっと実家暮らしで状況を変える必要性を感じられる榎戸は偉いと思う。橋本と津田ちゃん別れた方が良さそうだな。テネシー師匠と離婚した妻の娘、雪乃の会話が微笑ましい。舞台に出る、コンビ名が決まる、番組に出る…と少しずつステップアップするごとに喜ぶけど、暫くするとまた不安になり悩む。売れるまでは繰り返すのだろうな…2019/08/02
ソラ
16
好きなことで食べていくことと現実との折り合いは難しい。2019/05/19