内容説明
この世とあの世の狭間にある入日村。
クラシックカー・デューセンバーグとして、死者の魂を送る「黄泉坂」を行き来する元タクシー運転手の速人と、150年生きて(?)いる少女・彩葉。
妖たちとともに、死者の未練を彼らなりに紐解いていく日々だ。
新型エンジンを開発していた自動車メーカーの研究者、あるお客を待っていた石巻の小料理店の板前、詐欺ビジネスを行っていた若者。
死者にはそれぞれ物語がある。
そして、速人には妻と娘がいた。娘の雪音は、父の帰りを待っていた……。
大切なことを話せないまま姿を消した人が、そこにいる。
今日もまた、誰かの魂が坂の下で足を止めるだろう。
その心残りに寄り添い、坂を上る手助けをする、速人たち「黄泉坂案内人」。
『僕僕先生』の著者が贈る感動ファンタジー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あぶらや
13
シリーズ第三段。死んでも強い未練を残してあの世に通じる黄泉坂を登れない魂たちを坂を登るお手伝いをしている速人。しかし彼もまた現実に強い思いを残しているのだった。残して来た妻と娘の日々に焦点をあてながらだんだん物語の核心が現れる。残り1冊。2024/01/21
だいゆー
3
(^^2019/10/07
ちょこちょこ
1
単行本を加筆修正して文庫化したもの。 単行本のほうも読んだのだが。 ところどころ覚えているのもあるがすっかり忘れて新たな気持ちで。 生きてる人たちは少しずつだが歩みだしていけてるのだろう。2020/01/13
熟腸
0
★★★☆☆2022/01/05
パトリック
0
この世に未練の残る死者たちの魂を導く元タクシー運転手(今は大型の車に憑りついて?いる)速人と少女彩葉(いろは)のシリーズ3弾。速人からみの話をだして全体に変化を与えるか、迷える者たちのいろいろを解決するというパターンに安住するのか難しい。2019/09/30