バタフライ 17歳のシリア難民少女がリオ五輪で泳ぐまで

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バタフライ 17歳のシリア難民少女がリオ五輪で泳ぐまで

  • ISBN:9784022516213

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内容説明

2014年、アラブの春が飛び火し、アサド軍と反体制派の争いが激化していくシリア。水泳選手として日々訓練に励んでいた17歳の少女ユスラの住むダマスカスにも、爆弾が落とされるようになった。日々の生活を脅かされ、将来を望めない生活に、ユスラは姉のサラと出国を決意。シリアからベルリンに着くまで、エーゲ海を渡り、いくつかの国境を越えて命がけの3週間、またリオオリンピック出場を果たすまでの、感動の実話。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

70
本著最後に、著者が定義した「幸せ」。”笑/耐”に、著者の心の葛藤が滲む。表題はもれなく掛詞。加えて、あとがきで知る原書の”現在形”にも、著者の強い思いと願い。故国に平和が訪れ、再訪できたとしても、”耐”が消えることはないと推察する。だが、せめて”耐”の文字がぼやけるくらいには、著者の心が癒されることを祈る。東京五輪にも、難民五輪選手団が来日予定。1人の参加者が齎す、多くの人たちの夢や希望。政治は持ち込まないで欲しい。掲載の写真に溢れる笑顔も印象的。”家族”なんだよなぁ。2019/10/20

アキ

62
「わたしは、難民に対する人々の認識を変える力になりたいと思います。誰も好きこのんで自分の国を捨てるわけではない、難民もふつうの人間であって、機会さえ与えられればすばらしいことを達成できるのだと、みなさんにわかってほしいのです」国連総会でのスピーチ。シリアのダマスカスで水泳代表選手だったユスラは、プールに爆弾が着弾(不発弾だった)して国を逃れることを決断する。トルコからギリシャへはゴムボートで命の危険を冒して渡り、ハンガリーでは投獄され、終にドイツに辿り着き、難民と呼ばれることに葛藤があるなか→続き2019/08/24

マリリン

43
当時十代のにユスラの逞しさや強さ、前向きさには心底感動した。母国を離れ安住の地を求め、ドイツに辿り着くまでの凄まじい状況は心的外傷として残るかもしれないほどなのに。難民選手団という言葉への複雑な心情・迷いを断ち切って望んだリオで開催されたオリンピック。バッハ氏の意外な側面を知った。支えてくれた人達や家族への感謝思いも語っているが、感情の裏でどれだけの悲しみや辛さを超えてきたのか。目標は東京オリンピック。この状況下でも堂々と戦って欲しい。お気に入りさんが読みたい本に登録して知った。この時期に読めて良かった。2021/07/25

エリク

24
何かのトップになるには、それ相応の時間と情熱と才能が必要💦2020/07/25

a*u*a*i*n34

15
作家でもないアスリートが書く話なので決して上手ではないですがノンフィクションならではの迫力があります。シリア内戦時代の爆撃と隣り合わせの生活、ドイツまでの死にかけたり留置場に拘束されたりしながらの逃避行と、ドイツでの難民としての生活と、一気に有名人になってからの葛藤が生々しく綴られいます。2021/03/07

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