内容説明
地球は太陽系の数ある惑星のなかで唯一環境が安定した「水惑星」である。生命が生まれ、進化を遂げることができたのはなぜか。上巻では一三八億年前の宇宙誕生=ビッグバンから説き起こし、銀河系や太陽系、そして地球が分化する過程を追う。灼熱のマグマの海だった地球は、マグマの冷却や大陸の分裂・合体を繰り返しながら、厚い大気の層と穏やかな海を持つに至った。全三巻でたどる地球四六億年の旅がここに始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
142
私は中学の頃から地球の歴史のような話が好きでかなりその分野の本を読んでいました。私にとってはこの三分冊は本当に読む価値がかなりありそうな感じです。「初めに」のところにゴーギャンの有名な絵画「われわれはどこから来たのか、われわれは何者なのか、われわれはどこに行くのか」を引き合いに出して、上巻では太陽系や地球が生まれたさまを、中巻では生物の進化の状況、下巻では地球環境が変わる中での人間圏と物質界のかかわりを説明しているようです。この巻では月の誕生やプレート・テクトニクスの説明が興味を引きました。2016/12/21
かごむし
36
新書のくせに3冊もある、と少しだけうんざりした自分を蹴飛ばしたい。最新の学問では、地球というものを、様々な分野に及ぶ専門的知識を用いて総合的にとらえなければならないと考えているらしい。その結果浮かび上がってきた地球は、こんなことまでわかっているのか、こんな風に動いているのか、と、知る喜びが多すぎて興奮してしまった。僕らの住む地球は、高度に自律的なシステムを備えた神秘的とも言える存在であるようだ。もともとこういう分野は好きで、楽しみにしていたのだけれど、期待を遥かに上回る面白さだった。中下巻も楽しみすぎる。2017/01/04
かごむし
26
下巻を読まずに長い期間が経ってしまったので再読。改めて、要領よくわかりやすくまとめた、著者の説明のうまさに驚く。あまり本の再読をしない方だが、当然のことながら、二度目の方が知識が定着するなと思った。本書は宇宙の誕生から語り起こし、太陽系の誕生、そして地球が誕生してからおよそ40億年を取り扱う。キーワードは地球という「システム」。面白いなと思うのは、身近な物理的、化学的法則が、そのシステムにもそのまま適用されるので、複雑な地球システムをスッキリと理解できる。人類の叡智とは大したものだとうなる読書でもあった。2017/05/13
びっぐすとん
18
図書館本。上巻は宇宙の始まりから説明。宇宙が誕生して1秒もしないうちに起きた目まぐるしい変化、そして3分後にヘリウム原子核がうまれ、次の変化が起きるのは38万年後!いやはや時間の感覚(間隔)が・・。現在、ハビタブルゾーンにある系外惑星の研究が進んでいて、地球以外にも生命がいるのではないかと探しているが、水の有無だけでなく地球という星そのものが幸運の連続で出来上がった星だと知ると、どんな形の生物であれ、知的生命体にまで進化する星は相当難しいかも。一点気になったのは太陽は白色矮星になるから爆発はしないはず。2019/12/14
風に吹かれて
18
三巻本の一冊目。「ビッグバンから生命の誕生前夜まで」すなわち、「われわれはどこから来たのか」。地球を語るには、宇宙の生成から理解しなければならない、ということで、地球の物語は宇宙の誕生から始まる。ビッグバンにより発生した星の材料になるガス状の物質。太陽からの絶妙な距離と確かな質量を持ち重力を得た地球。ミラクルとしか言いようのない偶然が地球を誕生させた。壮大な物語の先端にいるわれわれは、いつまで争い事を続けているのだろう。50億年後、膨張する太陽に地球は飲み込まれてしまうだけなのに・・・・・・。2017/04/15
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