内容説明
宿星市にだけ咲く、世界で一番美しい奇跡の花“ミラクーティア”。
その花には、一年に一度、白い神様に対価を捧げることでどんな願いでも叶えてもらえるという“星の幸魂”と呼ばれる言い伝えがある。
しかし、十七歳の誕生日に風祭叶羽が出会った先輩、逢見燈華に神様が課したものは、対価ではなく一つの試練だった。
あの日、彼女がどうしても叶えたいと神様に願ったことは。そして、試練を乗り越えた先で二人を待っていた、色鮮やかに咲き誇る奇跡とは――
一年に一度、願いが叶う町を舞台に繰り広げられる、彼と“彼女たち”の優しくて少し痛い青春ストーリー、開幕。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ami*15
47
「ヒカリ」という名前の世界の美しさを見つけ出すような物語。周りにありふれている綺麗な景色、登場人物の喜怒哀楽から沢山の「ヒカリ」を感じることができました。私も叶羽と燈華が見つけたヒカリをもっと日常の中から気付けるようになりたい。日常に溢れる様々な形のヒカリに気付けるようになれば今以上に世界は素晴らしく見えるのかもしれないと思った。2人が見つけたヒカリから燈華の世界が色付いたり、叶羽の姉の本当の想いに気付いたりする様子がとても煌めいて見えました。燈華以外のヒロインが今後どう描かれるか期待です。2019/03/21
まりも
37
世界で一番美しい奇跡の花"ミラクーティア"。対価を捧げれば願いが叶うと言われるその花に願いを込めた少女と少年の物語ここに開幕。主人公は大切な姉を失い、カメラを辞めた少年。ヒロインは世界から色を失う試練を課せられた少女。本作はそんな二人が不器用で優しい心のやり取りを魅せてくれる。二人の交流から伝わってくる何気ない日常生活の風景の中にあるヒカリと彩の美しさ。色の無いモノクロ写真を題材にしたからこそ、その美しさが余計心に沁みる。どうやらシリーズモノみたいだが、次はどんな形で我々の心を打つのだろう。続刊に期待。2019/03/16
よっち
33
一年に一度、願いが叶う宿星市に住む風祭叶羽が、十七歳の誕生日に出会った先輩・逢見燈華。願いを叶えるために星の幸魂の試練を課された燈華と、姉を喪い傷心を抱える叶羽の優しくて少し痛い奇跡の青春小説。病床にあった姉との悔いの残る別れから、写真を撮ることを止めてしまった叶羽が、人知れず試練を抱えていた燈華と出会い、振り回されながらも惹かれていく展開で、登場人物たちの不器用で甘酸っぱい想い、そして絶望を救おうと奔走する真摯で一途な想いがもたらした奇跡はとても素晴らしかったです。続巻も気になる期待の新シリーズですね。2019/03/09
稲荷
25
凄くよかった。恋愛モノだと思ってたけど、シスコン主人公ってのもこの作品の魅力だったように感じる。このまま完結でも十分満足できるけど次巻もあるようなので読みます!2020/09/15
た〜
24
白黒な美少女がシスコン少年と手をつなぐ話。幼馴染は報われないというハーレムラブコメの王道展開かとおもいきや、そう来るのね。タイトル回収上手いとは思うがそれだけかな。そこに至る前までは良かったけれど・・・ て、これ続くの?せっかく綺麗に完結した話を最後だけいじって無理やり継続可能な展開にしてないか?2019/05/14