内容説明
二〇一五年二月に自宅で強姦の上、撲殺された市政担当官補レキシー・パークス(三十八歳)。被害者の体に残された精液(膣内と体表から回収)のDNAが合致したため、事件翌月、容疑者として逮捕されたのは、ハラーの古くからの顧客であり、元はギャングの一員だったが、更生して画家として生計を立てているダカン・フォスター(四十一歳)。 ハラーは、フォスターの無実を確信しており、ボッシュに事件調査の協力を求める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
168
コナリーはシンプルなタイトルに色んな意味を、含みを持たせるが、原題“The Crossing”もまた様々な意味で使われている。私は次の一言に集約されると感じた。それは即ち一線を越えること。正しいことをしながら元仲間たちに蔑まされる。ボッシュの歩んだ道の痛ましさ。そしてその正しさを認められない警察官たちの何と愚鈍なことよ。正義を司る者たちが仲間意識を優先して正しき道を見誤っている。アウトサイダーになったボッシュによって裁くことでより一層警察組織そのものの歪みが浮かび上がらせることに成功したように思える。2020/03/22
KAZOO
134
あっという間に読んでしまいました。ノンストップシネマを見ているような感じです。悪役警官も殺されてしまいますが、裁判は続いていてその証拠物件でどのように裁判で勝つかを示してくれます。やはりこの巻はどちらかというと裁判の長所やその証拠物件での扱いをめぐっての話がハラーが出ているので中心となっているのでしょう。楽しめました。2019/08/10
ケイ
120
コナリーの邦訳のタイトルは、原題の直訳ではないが、それはそれでとても好きなのだが、今回は少し違う気がした。ボッシュがいる立ち位置についてと贖罪の関係が分からない。異母弟のために事件を調べるボッシュの話は、トーンダウンしているなぁ。それでも質はまだまだ高いけれど。2019/09/28
のぶ
97
下巻に入り、上巻で起きた女性公務員が強姦の上、撲殺された事件も真相に近づいてくる。元刑事が刑事弁護士に協力するのは、タブーらしく、ストーリーにその辺の設定を使っているのが物語に厚みを加えていた。それに加え、謎の悪徳警官二人組がことごとく事件調査に介入し妨害をはかり、真相に迫ろうとするボッシュに危機が相次ぐ。下巻は綿密な調査が良く整理されていて、とても読みやすく面白く楽しむことができた。本書は2015年の作品らしく、この後にも未刊行の本が刊行を控えているようで、外れのないコナリーは今後も期待が持てそうだ。2019/01/22
エピファネイア
86
下巻は疾走感が増して一気読み。大胆な行動が売りのボッシュだが、他の捜査員が見逃していた腕時計の空き箱に目をつけるなど緻密さも持ち合わせているところが魅力の一つ。緻密な調査と推理、大胆な行動。刑事を退職しても真実を暴く執念は変わらない。もう少し法廷場面が出てくるかと思ったはほぼボッシュの一人舞台。ハラーの活躍は控えめでやはりこのシリーズはボッシュあってのものだと感じさせる。リスクを冒しながらボッシュからの頼みに応えるソト刑事も魅力的。次作以降で新たな展開が待ち受けていそうなメイデンホールとの関係も気になる。2025/01/03
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