内容説明
一生に一度は行きたい、「お伊勢まいり」!
「御宿かわせみ」&「新・御宿かわせみ」シリーズ通算40巻目にして、初の長篇小説。
東京が江戸と呼ばれていた時分から続いている大川端の旅宿「かわせみ」は、今年の春早々の大嵐で屋根瓦を吹き飛ばされるなど甚大な被害を受けた。
しばらく休業を余儀なくされた女主人るいのもとに幕末に非業の死をとげた畝源三郎の妻・千絵が訪れ、長助やお吉とともにお伊勢まいりに誘われた。
品川宿に集まった十数人の一行は、東海道から箱根の関所、富士川とのどかな街道風景を眺めながら慣れない旅を続けたのだが……。
道中で次々に起こる怪事件!
「かわせみ」の歴史に影を落とす悲劇の真相に迫る、ファンならずとも興味尽きない一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
41
お伊勢まいりは憧れなので、今作はかなり興味深かったです。道中次々と怪事件が起きるので、無事おまいりができるかハラハラさせられました。初の長編で、かわせみの悲劇の真相に迫るのが面白かったです。2024/03/27
gosuken
7
いつの間にやらシリーズ40巻目なんですね。新シリーズになってからの謎のひとつが明らかになったので、後、気になるのは、東吾のことと、麻太郎の行く末でしょうか~2019/02/06
たーくん
6
一生に一度は行きたい、「お伊勢まいり」。大川端の旅宿「かわせみ」は、春の大嵐で屋根瓦が吹き飛び、休業を余儀なくされた。そんな折、女主人のるいを、亡き畝源三郎の妻・千絵が、お伊勢まいりへと誘う。品川宿に集まった一行は、東海道から箱根の関所、富士川と慣れぬ旅を続けるが、道中で次々と怪事件が起こる。目的地・伊勢でるいを待っていたのは、思いも寄らない展開であった。「御宿かわせみ」&「新・御宿かわせみ」シリーズ通算40巻目にして、初の長篇小説。2022/08/25
まいさん
6
大嵐の被害で休業することになった旅宿かわせみの女主人るいは、亡き畝源三郎の妻・千絵にお伊勢参りに誘われ、伊勢講中加わることになった。ところが、道中次々と怪事件に見舞われる。そして、るいは千絵のある決意に気づく。かわせみの歴史の悲劇の一つがやっと決着した。麻太郎はしばらく戻ってこないかと思っていたので、帰国したのは嬉しい。行方不明の神林東吾についても何らかの決着がつくとよいのにと思う。 2019/01/16
kinta
3
明治に入り6冊目。 源三郎への気持ちが一つ決着か。 千絵さんの子供っぽくもあり、大人びているもあり、アンバランスにも見える描写が非常にミステリアスにも感じられて、巻き込まれた形となったるいの想いは、幼馴染みからの友を受け入れる幼少期よりの時間を感じさせる。 「明治は遠くになりにけり」を地で行く今、日本人の遺伝子に残されたものの一端はここにあるような思いになった。 それにしても、挿絵今更イラナイカナ・・・2019/01/29