じっぴコンパクト新書<br> 江戸・東京色街入門

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じっぴコンパクト新書
江戸・東京色街入門

  • 著者名:八木澤高明
  • 価格 ¥891(本体¥810)
  • 実業之日本社(2018/10発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784408338187

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内容説明

吉原・洲崎、池袋・新宿・立川…そこに色街ができた理由、辿った歴史はそれぞれ。実態は、公的記録に残ることが少なく、また、地元でも取り立てて主張することはほとんどなかった。それが、いまでは「歴史」になったのか、かつて赤線だったことをウリにする飲食店も出てきた。売防法完全施行から60年。当時を知る人も少なくなった。しかし、いまなお街中には当時の建物が残り、区画が残り、残り香がある。本書は、具体的にどのエリアが該当するかを地図で示し、世界各地の色街を見てきた著者が俯瞰し、平易に解説する。東京都心から近郊まで、訪ねて話を聞いた31エリア。鎌倉河岸/吉原/浅草/上野/根津/深川・洲崎/錦糸町/神田・秋葉原/北千住/亀戸/玉の井・鳩の街/亀有/小岩・新小岩/尾久/赤羽・板橋/池袋/新宿/大久保/渋谷/有楽町・皇居前/銀座/三鷹/調布/府中/立川/八王子/品川/大森/武蔵新田/町田

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tomomi Yazaki

19
これを読み、色街を身近に感じて欲しいと著者は言う。目次を見ると見慣れた街ばかり。浅草、上野、有楽町。色街は至る所にあった。売春防止法制定までは、その存在は普通であった。親が娘を売った売春宿。その跡地は現在ラブホ街であり、方や高層マンションとなっているが、住民のほとんどがその事実を知らされていない。でもその歴史の裏には、梅毒となり、若さも失ない夜鷹としてしか生きる術がない多くの悲しい女性たちもいた。その多くは30歳に届かずして死を迎える。この事実に、色街を身近に感じる者は、果たしているのでしょうか。2022/02/11

いりあ

10
ノンフィクション作家 八木澤高明氏が、売春防止法完全施行に伴い消滅したかつて東京各地にあった色街について紹介したもの。吉原などの江戸時代から続いていた場所や赤羽・三鷹など軍関連で出来た場所など成立には色々な理由がある。それぞれの場所に割かれる頁は少ないですが、公式な記録は少なく、また過去を消し去りたい地元住民の思いもあり、どんどんと忘却の彼方に消えていく歴史を少しでもすくい上げられればと思います。そういえば近所の赤線も跡形もなくなってたな。2018/10/21

Katsuto Yoshinaga

9
都内のあった色街の町ブラ本。50~60年前までの東京の風景が描かれているわけだが、「えっ、こんなところにもあったんだ!?」と、東京在住20年の素人はビックリである。仕事で、品川から京急で川崎方面に向かう際、大森海岸あたりで車窓から見かけるラブホテルの看板を、「なんで、こんなところにあるんだろう?」と疑問に思っていたものだが、本書を読んで得心した。本書では、吉原から町田までの30か所が紹介されているが、30もあったなんて、「ホンマ好きなのね」という思いと、昔は活力があったのかしら、なんてことを思ってしまう。2020/08/20

Hiroo Shimoda

6
錦糸町や新宿のような繁華街だけではなく、府中や三鷹のように今やすっかり住宅地の場所も取り上げられておりなかなか面白かった。2019/02/21

Ken

5
江戸時代から続いている遊郭、私娼窟や赤線は昭和33年に売春防止法が制定され、娼婦は消え去ることになったが、風景は当時の面影がまだ少し残っている。江戸の大火、関東大震災や東京大空襲でだいぶ消えて、耐震問題や東京オリンピックによる街の整備などで絶滅の危機かもしれない。でも立派な遺産だとぼくも思うようになった。 そんな忘れ去られる運命の遊郭跡地の匂いを書き残したことに、この著書の意義はあるのだろう。ぼくも街歩きの序でにその匂いを味わってみようと思う。2018/10/29

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