岩波文庫<br> デイヴィッド・コパフィールド一

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岩波文庫
デイヴィッド・コパフィールド一

  • 著者名:ディケンズ/石塚裕子
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 岩波書店(2018/08発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784003222812

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内容説明

本書は,モームが世界の10大小説の1つに選び,ディケンズ(1812-1870)自身も「自分の作品中,最も好きなもの」と語っている作品.自伝的要素の濃い作品で,個性的な登場人物が多数登場し,ユーモアとペーソスが全篇にわたって満ちあふれている.物語は大らかにゆったりと展開し,読書の醍醐味が存分に味わえる.新訳.(全5冊)

目次

目  次
   序  文
   チャールズ・ディケンズ版(一八六七年)への序文

 第一章 ぼくは生まれる

 第二章 ぼくは観察する

 第三章 境遇が変わる

 第四章 屈辱を受ける

 第五章 家を追放される

 第六章 交友の輪が広がる

 第七章 セーラム学園の新学期

 第八章 冬休み、とりわけ幸せなある日の午後

 第九章 忘れられない誕生日

 第十章 構われなくなり、自活のお膳立てをされる

 第十一章 自活を始めるものの、気乗りしない

 第十二章 なじめない自活に、一大決心する
   注

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

129
母と乳母の愛情に育まれたデイヴィッドは冷酷な継父の折檻に反抗して寄宿学校へ送られる。著者お気に入りの半自伝的小説。母の愛情や財産を継父と争う背景には世襲制廃止が浮き上がり、本作以降子供の遺産相続放棄が重要モチーフになる点で興味深い。子供を顧みない再婚への切り込みはブロンテやサッカレーへのアンチテーゼにも映る。自立心が育つ間もなく排斥されれば反抗も誇りではなく恥辱になる。怒りの矛先は無思慮な実親には向けられず一貫して継父。家族への情緒的絆を明確化する一方で父性の喪失や希求はデイヴィッドの行く末に影を落とす。2017/08/20

syota

32
第1巻はデイヴィッドの少年時代で、冷酷な義父によってひどい境遇に追いやられる。物語としてはまだ導入部といった趣で概ねネクラ、大きな盛り上がりもないが、ウィットのきいた読みやすく軽快な文章と、ところどころに挿入された心優しい人達との交流が息抜きになって、暗澹たる気持ちにはならない。登場人物の中では、女中のペゴティーとミコーバー夫妻が魅力たっぷりで、まだ独り立ちしていない主役を完全に食ってしまっている。ただ、世間知らずのデイヴィッド坊やも次第にたくましくなってきたので、次巻は期待できそう。2016/10/18

きゃれら

28
新潮文庫で読んだ記憶があり、再読のつもりだったが、思っていたのと全然雰囲気が違い、他の作品と間違えたかと思ってディケンズ著作集を見なおしたくらい。読んだと思ったんだけどなあ。この第1巻は、自伝的ともいわれる少年時代のとてもつらい境遇のお話。読みながら感じたのは、ばかみたいだが、ディケンズはすごいということ。主人公の過酷な運命がこのあとどう展開するのか、続きを読まずにはいられない。2023/07/02

mm

26
ディケンズの自伝的要素がある長編小説、らしい。。生まれた時から始まって、おばさんのところへ向かう多分11歳くらいまでが一巻。子どもの視点から見える現実と、今から思えばと言う視点が重なり合って適度な遠近感があります。過酷で辛かった現実をどのように取り扱うのか、という視点や態度がディケンズらしさなのでしょう。涙に暮れ、保護から見放された自身の昔のことをユーモアを持って編集記述。読者と自分のための物語。フローベールの後だとなんとも読みやすくて、サクサクと読み進めることができます。2020/06/12

fseigojp

25
とくに血沸き肉躍る話ではないけれど継父と折り合いがわるくて実母もなくなったら。。。決して昔々の話ではない2017/06/30

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