岩波文庫<br> ハックルベリー・フィンの冒険 下

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岩波文庫
ハックルベリー・フィンの冒険 下

  • ISBN:9784003231166

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内容説明

洋々たるミシシッピーの流れに乗って筏の旅を続ける浮浪児ハックと逃亡奴隷ジム.流域の町や村で二人が出会う冒険の数々.辺境時代のアメリカで,何ものにも捉われずに生きようとする少年と,必死に自由の境涯を求める黒人の姿に作者のヒューマニズムが脈打つ.「現代アメリカ文学の源泉」と言われた傑作.初版挿絵を収録.

目次

目  次
   ハックルベリー・フィンの冒険 (下)

 第二十四章 王に扮したジム──客を拾う──情報を仕入れる──一家の不幸

 第二十五章 あの人たちがそうかい? ──賛美歌を歌う──正々堂々──とむらいの騒乱──まずい投資

 第二十六章 教会へ行く王様──王様つきの牧師──娘の謝罪──部屋にかくれて──ハック金袋を奪う

 第二十七章 葬式──好奇心を満足させる──ハックを怪しむ──薄利速売

 第二十八章 イギリスへの旅──「けだものめ!」──メアリー・ジェーンの家を出る決心──ハックとメアリーの別れ──おたふくかぜ──強敵出現

 第二十九章 どちらが本物か──王様の弁明──筆蹟の問題──遺体を掘り出す──ハック逃げ出す

 第三十章 王様ハックに飛びかかる──王様と公爵の争い──すっかりごきげん

 第三十一章 恐ろしい計画──ジムの消息──今までの思い出──羊の話──貴重な知らせ

 第三十二章 静かで日曜日みたい──人ちがい──絶体絶命──板ばさみ

 第三十三章 黒んぼ盗人──南部のもてなし──長い食前のお祈り──タールと羽根

 第三十四章 灰汁だるのそばの小屋──とんでもねえこと──避雷針を登る──魔女に悩まされて

 第三十五章 本式の逃げ方──陰謀──盗みにもいろいろある──深い穴

 第三十六章 避雷針──けんめいに登る──子孫への頼み──何億万ドル

 第三十七章 最後のシャツ──おじさんウロウロ──出航命令──魔女パイ

 第三十八章 家紋──監督の名人──うれしくない名誉──涙ぐましい話

 第三十九章 ネズミ──にぎやかな寝台の仲間たち──わら人形

 第四十章 釣り──警防団──全力疾走──ジム、医者をすすめる

 第四十一章 医者──サイラスおじさん──ホッチキスさん──サリーおばさんの悩み

 第四十二章 トム・ソーヤーの負傷──医者の話──トムの告白──ポリーおばさんの到着──その手紙を出しなさい

 最後の章 奴隷から自由へ──囚人の代金──さよなら、ハック・フィンより
   解  説
   訳  注

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

扉のこちら側

84
初読。2015年1160冊め。【82-2/G1000】面白いことは面白いのだけれど、奴隷問題を扱うにあたってはこれを是とするか否とするか明確な表明がなされていない(時代的にできなかった)ために、ハックの物語にトムの活躍で決着をつけなければいけなかったのが惜しい。「ハックは奴隷を解放したいと思っていたが、それを正面からはできなかった」時代の物語。2015/11/27

ちゅんさん

46
トムが出てくるまではすごく面白かった。解説に"トムが登場してからは読むのをやめた方がいいと言う人もいる"とありやっぱりねと。とはいえ『トム・ソーヤー』のような子ども向けの冒険小説ではない。奴隷制度やハック(マーク・トウェイン)の苦悩が物語に深みを与え老若男女楽しめる作品になっている。これはたしかに古典名作だ。2023/11/15

Koichiro Minematsu

43
ハックの冒険はトムの冒険でもあった。良いじゃない、この冒険は!2025/08/01

33 kouch

39
後半はトム・ソーヤが現れて、物語のムードが一転する。モヤが晴れたような冒険ものに。これはこれで気持ちいい終わり方だが… シビアな現実、人間性、背徳感のモヤの中で、文字通り川下りするような…ハックの物語の方が自分的には良かった。マーク・トゥエインはハックの口から社会批判をしたのだろうか。時代背景を考えると非常に感慨深くなる作品でした。読み終えてみると、この自分の感想は、結局著者の警告を無視したものになっている。でも思ったのだから仕方ない。作品も楽しみつつ、そう感じたのだから仕方がない。2024/10/09

ちえ

35
様々な人に出会うことで、ハックルベリーの考えや心の成長がある。逃亡した黒人奴隷のジムとともにいること、そして特に後半はハックの良心の呵責。川を下る筏の旅、出会う人々や事件という冒険小説の面もあるが、この時代の奴隷制度という社会問題、人間性も描かれている。最後にいきなりトムが登場するところはいただけない。◆ガーディアン必読選書10002023/12/27

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