内容説明
朝はいつもぎりぎりの出仕、なにかと理由をつけて町の見まわりも怠けがち、果報は寝て待てを座右の銘にするという、なんともとぼけた侍、篠原潮。それでもなんとか南町奉行所の臨時廻りを罷免されないのは、ときおり見せる推理の冴えと剣の腕前で、難事件を解決に導いているためであった。そんな潮には、三人の妹たちがいる。紫乃、舞衣、小夜、それぞれに魅力ある器量よしの三姉妹は、ぐうたらな兄を助けるため、蕎麦の屋台をはじめたのだが……。屋台にともる人情の灯火が、さまざまな事件をとおして、人間のせつなさや怖さを照らし出す。じつは凄腕同心・篠原潮の人情裁き、大好評のシリーズ第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
45
3巻目から読み始めたのだからそのまま逆さに2巻目にきました(^^;。長男の甚六?ともいうのでしょうか、いい妹達に恵まれて・・そりゃ嫁さんはまだまだ無理でしょう。おとぼけ同心?いえいえおとぼけなんてとんでもない。人情あふれるイイ男ですよ。妹達が小町なんですから結構見目もいい殿御なんでしょう。推理は冴えているし剣の腕前もあかんわけでは無い。ぐうたらと違ごて、ただ・・怪我をした膝を庇わざるをえんのでしょう。さて次はいよいよ1巻目にまいりましょう(#^^#)。2023/05/03
ぶんこ
35
軽くて、すっと読めてしまいます。 面白かったです。 膝のけがで臨時廻り同心の潮。 とぼけているようで、剣の腕と推理力は抜群。 その潮の妹3人が、蕎麦の屋台を出しているという設定なのですが、川べりは寒いし、人通りも多くはないし、そんな所に18,17,12歳の美人3姉妹だけでお店を出しているのが、なんとも不自然で、常にその疑問がついてまわりました。 この1作だけでもいいかな。2015/05/15
こかげ
11
不気味な事件が多かった中の巻。 そんななか、いつもはサボる理由にしている不具の左足を懸命に駆り立てて、冷静沈着な頭脳を使い、敵が何人だろうが倒していく潮がかっこいい!! ちょこちょこ恋もするが普段はつれない妹達に邪魔されるのが微笑ましい。 最終巻に期待。2023/09/21
sawa
3
今更ながら、この物語の面白さは主人公の古傷にあるのだなあ。ただ強い剣士よりドキドキ感が増す。2020/05/06
シンミチ
2
今回も面白かった、前作よりも面白くなってる。生きるべき人が殺され、報われるべき人が報われない不条理にやるせなさを感じたりもしましたが、昔も今も同じことが繰り返されてるなぁと思いました。もう少し小夜ちゃんがでしゃばって欲しかった(笑)。2020/08/11