ガガガ文庫<br> 芸人ディスティネーション

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ガガガ文庫
芸人ディスティネーション

  • ISBN:9784094514841

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内容説明

お笑い芸人のリアルがここに!?

 僕……鳴雲俊史は芸人をやっている。芸歴十年の元漫才師。俗に言う、お笑い芸人だ。ずっとコンビで漫才をやっていたのだが、まあいろいろあって解散。今はピン芸人。営業でのMCなどをメインに仕事をして、なんとかこのお笑いの世界で十年飯を食べている。
 最近いろいろ言われるんだ。「もう十年やって売れてないんだぜ?」とかね。僕からすれば『たった』十年しかやってないお笑いの収入だけで生活出来ている芸人』だけど、世間からすれば『もう』十年やっているテレビに出ていない芸人=売れていない芸人なのである。
 「三十年やったとてまだまだ前座です」なんて、どこぞの師匠が言っていたのだが、それはやっぱりその師匠の求道者な部分が大きい訳で、実際は十年もやると、新人の中の古参組になってしまう。そして十年やって自分はまだ売れてないと、ある事実を残酷なまでに見せつけられてしまうのだ。
ああ、僕は芸人として売れないんだ、と。
 この世界は僕を十年求めなかったんだ、ということを――。

 よしもと所属のお笑いコンビ『天津』の向が綴る、芸歴十年の売れないお笑い芸人と芸人養成所一年生の美少女が巻き起こす、リアルなお笑い物語が開演!

※「ガ報」付き!

※ガガガ10周年電子特典!シリーズ既刊すべてのカバーイラスト付き!

※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

流言

36
『ネタを作るのがめんどくさいから』と内情を吐露する売れない芸人・鳴雲とその薄茶けた世界に突如として飛び込む桃色の新人芸人・佐雨屋雫。流石は現職芸人というべきか『冴えない芸人描写』に迫真の説得力があり読んでいて心がかき乱される。一方で雫の存在があまりにも現実からかけ離れてしまっていている印象もあったが『芸人を目指す新人』というのはこのくらい浮ついたものなのかもしれない。現実には雫みたいに向き合ってくれる女の子は居てくれないのが切ないけれど私屋さんや榎津、宇津に対して行動を起こしたように自ら動くことはできる。2014/07/21

しぇん

18
Kindle版で再読。芸人さんが書いてるだけあって売れてない芸人の悲哀が書かれていて面白かった記憶。色々話が仕込まれていて濃い話ですが、構成作家になった後輩を諭すシーンと引退する先輩との別れのシーンがよく記憶に残ってました2024/01/30

METHIE

15
オタク芸人として有名な作者の話ではあるが、売れない芸人の苦悩を描いていて物凄く好感が持てる。2014/06/18

中性色

13
おっぱいパブでおっぱい全部口に入れた男。そんな男が書いた芸人系ラノベ。ただ、笑えたり華やかだったりというのではなくある意味現役だからこその確りとした裏事情を含めたストーリー。ないわけじゃないけど、エロ要素も過度じゃないし、型枠にはまっている感じ。ただ、今後どっちにフォーカスを当てるかかな。個人的には雪音が好み2018/04/04

しぇん

13
芸人さんが書いているとの事で様子見してましたが評判よさそうでしたので購入。結構面白かったです。現実が見えてしまっている大人と、まだ夢と希望に満ち溢れている若者の組合せで物語が進んでいく中、物語的に盛り上がらせる所はきちんと盛り上げている物語の要素も上手く出来ているように感じました。 所で、もし元カノがマンションに顔だしたら主人公刺されますね。間違いない……。もう縁切れてるとは思いますが2014/05/25

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