内容説明
風貌は頼りなし。ただし、腕におぼえあり――。北町奉行所の平同心・日暮龍平(ひぐれりゅうへい)。旗本ながら部屋住みを嫌って町方に婿入りした、妙な男である。ひょろりとした痩躯に柔和な風貌だが、実は小野派一刀流の遣い手。何も知らない同僚は、雑用をおしつけ〈その日暮らしの龍平〉と嘲笑(わら)うが、一向に意に介さない。ある日、北町奉行から凶悪強盗団の探索を命じられ……剛剣で江戸の悪を一掃する痛快時代小説! 超人気シリーズ「風の市兵衛」の作者が放つ新装「日暮し同心始末帖」第1弾、また異色のヒーローが誕生した!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベルるるる
20
とっても気に入った。主人公も、妻の麻奈も親分の宮三も、みんな魅力的。 学研M文庫から出ていた物に、大幅に加筆、修正したと最後に書かれていた。 2019/01/07
はかり
14
やっぱり辻堂は面白い。日暮龍平はやはり強かった。その日暮しから中心となる同心へと活躍の場を広げていく。これからの展開が楽しみ。2017/04/11
蕭白
7
主人公のキャラクターがいいです。最後に書かれていた夫婦の馴れ初め話はお気に入りです。続編にもチャレンジしてみようと思いました。2021/03/17
天笑院たか姫
7
旗本ながら部屋住みを嫌って町方に婿入りした北町奉行所平同心・日暮龍平。柔和な風貌だが実は小野派一刀流の遣い手。同僚らは雑用をおしつけるが一向に意に介さない。ある日、北町奉行から凶悪強盗団の探索を命じられる。このまま、便利屋で終わるのかと思っていたら、上の者はちゃんと見てくれているのに安心した。妻麻奈とのやりとりにほっこりした。 2016/10/13
ニッキー
6
昔読んだ時、暗いイメージしか無かった。 こんなに痛快だったか、若いから痛快しかない。 しかも、萬七蔵が出てくる。同じ時代に同じ北町奉行所に。なんて設定だ⁉️ これで又暫く楽しめる。 生きる値打ちはな、どれだけ苦労を背負いこむかにあるんだよ。 宮三が寛一に言う名言。 2021/03/11