内容説明
天馬蔵之介は、三十なかば過ぎの貧乏侍。本所の長屋に住まい、用心棒をなりわいとしているが、むしろその雑多な市井の貧乏暮らしをどこか楽しんでもいる様子……。それもそのはず、この蔵之介という男、実は大身旗本五千石・篠田家の当主――いわば正真正銘の『お殿さま』であった。武家の手本たる由緒正しき旗本が、なにゆえ、町場の用心棒に身をやつしているのか……!? そこには、亡き妻と義弟に対する、蔵之介の熱い想いが秘められていた。そんななか、愛娘の菜恵が、蔵之介の貧乏長屋を探しあててしまい……。大店の娘でありながら凄腕の用心棒・お凜との仲も気になる、注目のシリーズ第二弾。
感想・レビュー
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はつばあば
51
岩野58才で潔い冥土支度。う~ん私には恨む相手がいないからおっとりと冥土支度もせず本に現を抜かしております。蔵之介もしっかり向上心があって十徳先生のお手伝いまでするのですからどれだけできた殿様だったのだろうと。やっぱりねぇそんな思いがあったんですか。蔵之介のお嬢さんも登場。カエルの子はカエル。いい親子です(#^.^#)。それにひきかえ、うちの娘、昨日父の日やったのに音沙汰なし。ケーキ食べたかったのに( ノД`)シクシク…。夜になってからラインで「父の日!」と。もう遅いわ・・2023/06/19
ひ ろ
24
★★★☆☆ 飯野さんの小説は、女流作家さんとは思えない骨太なストーリーと文章。スルスル読めてしまうのだが、あまり残らないのよね😅2023/02/08