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内容説明
明治三十二年、諜報活動に従事すべく、ロシアの進出著しい満洲に入った石光陸軍大尉。そこは、中国人、ロシア人、韓国人、コサック、そして日本人など多彩な民族の坩堝であり、日本人娼婦を妻とする中国人馬賊が疾駆する大地だった。未公開手記『得体の知らぬ日本人』『因果物語ほか』等を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てれまこし
13
軍服を脱いでロシア勢力下の満州に潜入し諜報活動に従事した回想録。各国の密偵が入り乱れる中で馬賊や女郎上がり女傑などと交情を交わしていく。まるで講談や大衆小説から抜け出てきたような実話。附録の資料を見ると手記と異同が多いから創作の部分もありそうだが、騙し騙されの汚い駆け引きを信義と情を描くことによって救済したいという願望があった? 馬賊にも日本の「志士」のイメージが投射されてるし、宿敵ロシア人との間にも友情みたいのが成り立つ。日本の特産輸出品であった女郎たちもなぜか懺悔して報恩のため一身をささげたりする。2021/01/11
tyfk
5
男装のお花さんが大活躍、1998年のNHKドキュメンタリ「石光真清の生涯」では天海佑希が演じてたのね。2023/09/16
きたりん
4
すごい本でした。 ブラゴヴェシチェンスクの大虐殺から日本のロシアへの宣戦布告まで、満州を駆け巡る諜報活動に従事した男の記録です。 登場する実在の男たちはもとより、この地に生きた日本人女性たちの逞しさに驚きました。2023/10/03
Shinya Ishikawa
1
ロシアの東征政策に蹂躙される満州の地での、筆者の命がけの活動は手に汗握らずには読めません。様々な人々との出会い、別れ、放浪、抑留...。壮絶ですが心の機微も描かれており、胸打つ場面も多々。このような手記が世に出ることとなったのは、後世の日本人にとって非常に有益なことと思います。すなわち編集者である著者の令息の業績も偉大だと思います。自分には「坂の上の雲」よりも強烈な読後感でした。次巻「望郷の歌」に早速着手です。 2018/03/06
dexter4620
0
日露戦争の舞台裏をここまで詳細に書いた本は無いだろう。中国の馬賊やロシア兵たちと渡り合い、舞台の裏側を生き抜いた軍属スパイの手記。登場人物も活き活きと描かれる一方で、その命は儚く簡単に消えていく。時代を感じる作品だが、秀逸の一言。NHKのドラマも見てみたい。2025/03/05
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