内容説明
中国武侠小説の最大傑作。明代に成立した「中国四大奇書」の一つ。乱世を舞台に、暴力・知力・胆力を存分に発揮して、好漢百八人が、戦いを繰り広げながら、「梁山泊」へと集結。窃盗、殺人、痛飲、奸計、忠義、友情……。善悪が渾然一体となる物語世界を、読み易く、勢いのある文体で、訳出。この翻訳が最新・最高。本書原本は原形に近く、均整の取れた百回本。最終巻では、「第八十二回」から「第百回」を収録(全5巻)。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k5
58
宋江が宋王朝に帰順して、先鋒として異民族と戦うというno diversityな展開になったなあ、と思っていたのですが、相手方である遼視点もあるし、軍師の呉用が「腐敗にまみれた宋王朝は捨てて遼につきましょう」と言い出したりして、なかなかに面白い最終巻。それまで無敗だった梁山泊が、最後百話でまとめるためなのか、南方征伐ではどんどん百八星が死んでいき、名前が上がった人は死ぬんじゃないかと異様な緊張感がある後半もいいです。そしてラストシーン、「男としてやり残したことはない」みたいな終わり方も爽やかでした。2021/04/09
ヨクト
12
物語は第100回で幕を閉じる。方臘戦で次々と倒れていく好漢達。天命に導かれ、国の腐敗を裁くのかお前達の運命ではなかったのか、まだ死ぬには早いぞと、ずっと唸りっぱなしだった。しかも、戦の中で散るのならまだしも、病気であったり、罠であったりするのだから、これまたやるせない。水滸伝は読者を熱くさせるのだ。2018/08/12
鴨の入れ首
3
【年間500冊読破】2018年刊。図書館本です。官軍として賊徒や外敵と戦う梁山泊軍は、その後は悲劇へとまっしぐら。大衆文学としては物語としての完成度がかなり高く、やはり名作だったと言っても良いでしょう。改めて読んで、とても面白かったです。2025/01/21
ちまき
3
対遼国戦からラストまで。遼国戦はそれぞれの持ち味を活かして全員無事に乗り越えられたのに、方臘戦ではバタバタと惨い退場の仕方をしていくので、泣きながら読んだ。感情が先走ってしまう気持ちも分からなくはないが、宋江も盧俊義も軍師の助言をきちんと聞きなさい! 呉用先生と花栄の最期は悲しくて辛すぎて、読み終わった後もしばらく涙が止まらなかった。2018/09/16
DualBlueMoon
2
遼国戦は無敵だったのに。運命で片付けないでほしい。2019/11/20
-
- 電子書籍
- しばわんこの和のこころ2 -四季の喜び…
-
- 電子書籍
- ディーふらぐ!【分冊版】 74 MFコ…
-
- 電子書籍
- 公妃の憂鬱〈ロイヤル・ウェディングⅢ〉…
-
- 電子書籍
- 労働経済学への行動経済学的アプローチ