内容説明
2020年、東京五輪に向けて再開発が進む渋谷区のアパートで、老人の他殺体が発見された。捜査の結果、その被害者はかつて名家の人間だったことが判明する。この男は何者なのか――。渋谷で発見される、額に傷を付けられた死体。50年という時の中に潜み続ける殺人者とは――。警察小説の旗手・堂場瞬一が「人が人を殺す」というテーマに向き合い書き上げた、記念碑的文芸巨編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
113
堂場さんがこのような作品を書き上げたとはある意味驚きました。しかもこの殺人者がある意味主人公でその周りにいる家族や警察官たちが50数年を廻っての話になります。時系列的ではないので読みにくい人もいるのでしょうが私は大好きです。主人公が住んでいる街は渋谷に限られていて私も最初の時代から知っているのである意味渋谷という街を堂場さんは描きたかったのか、という気もしました。2018/04/16
Junichi Yamaguchi
40
『悲劇には、人を引きつける力がある』… 最近では行かなくなった街、渋谷が舞台。 過去と現在の繋がりの先を確かめに(下へ)。。2018/03/04
坂城 弥生
32
上下巻でこの厚さだから壮大な話だろうと予想はしていたけど、戦後すぐから現在に渡る事件が展開してこの事件がどう結末に向かっていくのか下巻が楽しみ。2018/11/25
せいじ
26
冒頭に他殺体で見つかる連続殺人事件の犯人。上下巻合わせて1,000ページを超える大作。いきなり犯人が死んでしまい、残された大量のページをどう消化するのか?と不安になりながらも読み進めるとドンドンと深い闇にはまってゆく。浄化と称し行う殺人。殺人行為を行う事で全能に近づいてゆく感覚。読んでいる方としては殺人行為自体に共感できないので少しきつい。下巻へ。2020/03/10
Syo
26
既読にしたら ショックは大きいけど、 まっ、いっか。 殺人者。 1961。 1985。 う〜む。2018/07/23