出版社内容情報
暗い森に住む、年老いた呪いの魔女。人間嫌いのその魔女の元をある日、一人の少女が訪ねてきて…。へそまがりがすぎて、呪うことしかゆるされない魔女と、少女の心あたたまる物語。
内容説明
暗い森に住む、年老いた呪いの魔女。ある日、人ぎらいのその魔女のもとにひとりの娘がやってきて…。呪うことしかゆるされない魔女と、優しさを知らない少女の、心あたたまる物語
著者等紹介
安東みきえ[アンドウミキエ]
山梨県甲府市生まれ。「ふゆのひだまり」で第11回小さな童話大賞(毎日新聞社主催)、「いただきます」で同選者賞今江祥智賞、『天のシーソー』で第11回椋鳩十児童文学賞、『満月の娘たち』で第56回野間児童文芸賞、『夜叉神川』で第62回日本児童文学者協会賞を受賞
牧野千穂[マキノチホ]
福岡県生まれ。イラストレーター。『魔法使いの弟子たち』(作・井上夢人/講談社)ほかで第40回講談社出版文化賞さしえ賞、『うきわねこ』(文・蜂飼耳/ブロンズ新社)で第59回産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
100
児童書。戦争が続く国で孤児になった娘は魔女に助けを求める。魔女は素っ気ない態度で、でも家に入れてくれた。魔女のねずみは、魔女が人に裏切られて人嫌いになったという。国王に王子が生まれ戦争が終わった。魔女は王子に[呪い]をかける▽「良いことの裏には悪いこともついてくる。ふたつはうらおもて。良いことがほしかったら、くっついてくる悪いこともひきうけなければならない、ほんの少しは。」▽魔女と娘は猫の姿、王様は立派な角の鹿で描かれてオシャレ。横書き、ふりがなあり。良本2023/06/14
chimako
83
ある国に待望の王子が生まれた。へそまがりの魔女は呪いをかける。それは優しさと愛に溢れ王子だけではなく、そこに暮らす人々を守ることになる。そして王子に呪いをかけられた王様の仕返しも素敵。お弟子もグッジョブでした。お弟子を諭す魔女の言葉は大人にも響きます。2023/06/06
はる
80
好みです。大人のほうが響くかも。暗い森に住む、年老いた呪いの魔女。ある日、そこに1人の少女が訪ねてきて……。牧野千穂さんの絵がとても魅力的です。黒の使い方が素晴らしい。人間嫌いで、少女にもそっけない魔女だが、本当は優しい性格。ちょっとラピュタのドーラを思い出しました。そして、誰からも優しくされたことのない少女…。二人の関係がとてもいい。ウィットに富んだ展開に思わず微笑んでしまいます。2023/05/02
ほんわか・かめ
63
とっても良かった〜。安東みきえさんだからハズレないだろうと思ったが、絵もすごく良くて大満足。魔女も女の子も王様もネズミも!なかなかやるじゃないか!4年生くらい〜〈2023/アリス館〉2023/05/07
がらくたどん
61
装丁に惹かれて。「この魔女に呪いをかけられたら最後、だれも逃げられない」強い魔力を持つ魔女のもとに戦争で家を失くした女の子が身を寄せる。次から次へと仕事を言いつけ、優しい言葉ひとつかけてくれない怖~い魔女。でも、女の子が暗くなるまで頑張って木イチゴを山盛り摘んで帰宅すると。タイトルで「へそまがり」って言っちゃってますからね。子ども達も「ふふん」と思って読むことでしょう。でも、やっと生まれた王子に「呪い」をかけに行くと言われたらちょっと心配なんじゃない?大鍋で恐ろし気な薬も作りだしたし。さあさあ、どうなる?2024/05/10