内容説明
歌人の家に生まれ、和歌のことにしか興味が持てない貴公子・希家は、武士が台頭してきた動乱の世でもお構いなし。詩作のためなら、と物騒な平安京でも怯まず吟行していた夜、花に囲まれた月下の死美女を発見する。そして連続する不可解な事件――。御所での変死、京の都を揺るがす「ぬえ」の呪。怪異譚を探し集める宮仕えの少女・陽羽と出会った希家は、凸凹コンビで幽玄な謎を解く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みい坊
29
一話完結での連作が好き。なので、一章を読んで首を捻る。何だか最後まで中途半端な物語と言う気がしたまま。次巻へそのまま繰り越しなのかな。ミステリーとすれば、犯人の見当はすぐについてしまうし、鵺の出現にギャーギャー泣くばかりの帝は、理解を越えてウザい。後半、物語の展開は予想がついたけれど、それでも投げ出さずに読む程度に面白かった。白妙の人物像や、桂木との関わりとかがもっと判ったらそれぞれの思いに近付けたかもと残念。2021/04/25
葵@晴読雨読
27
平安時代末期が舞台。ぐいぐい読めた。陽羽ちゃんがとてもいい。2019/10/27
しゅてふぁん
25
和歌にしか興味がない貴公子の希家と宮仕えの少女陽羽、この二人を中心に物語が進んでいくんだけど、二人とも華がないというか…。では誰が好みかと言えば中宮女房の桂木、僧侶の寂漣あたりかな。登場人物の魅力はイマイチ解らなかったけど、かなり不穏な終わり方だったので続きが気になる。今後、どういう展開になっていくのか楽しみ。2017/09/28
み
24
さくさくと♪帝のイメージが(-_-;)希家さんが、ばけもの好むの宗孝に被り、中将さまは?と読みながら混乱しました。残り2冊も手元にあるので読みます(^^)2022/01/01
しましまこ
23
死体を見ても歌詠んじゃう希家さんと、中宮付き、変わり者の陽羽ちゃんが巻き込まれる宮中ミステリー。ラストやっぱりだよ。2018/08/11