内容説明
1712年、琉球王に第13代尚敬王が即位した。国司の蔡温は国を繁栄させるため、王の身代わりとなる存在「月しろ」を探し始めた。一方、貧しさから盗みを働く蘇了泉は、王宮を追われた舞踊家・石羅吾に踊りの天賦の才を見出される。病気の母親を救うため、謝恩使の楽童子として江戸に上ることを決めた了泉。だが船中には、もうひとりの天才美少年・雲胡が同乗していた……。将軍に拝謁すべく、二人の舞踊家が鎬を削る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@the_booby
48
池上永一、やっぱり超絶面白い!これぞ琉球踊りのエンターテイメント小説!舞踊を文章だけでこれほど熱く表現できるのか!池上ワールド全開で下巻へ続くのだ!2017/08/04
九曜紋
10
「テンペスト」以来の池上永一の琉球サーガ。舞踊の道を究めて栄達を得るべく競い合う了泉と雲胡。卑しき身分の出の了泉と、由緒ある身分の雲胡。動と静、陽と陰、俗と聖、正反対の二人のどちらが琉球一の舞踊家になるのか。作者は漢文を含め歴史にも造詣が深く、優れたストーリーテラーではある。しかし「テンペスト」でもそうだったが、グロテスクなまでの変態性欲者の描写には辟易する。それが作者の持ち味なのかもしれないが、必ずしも作品上の必然性は無いように思う。このあたり好き嫌いが分かれそう。ともかく物語は盛り上がりを見せ下巻へ。2024/10/12
こうちゃん
9
読み始めは、なかなか入っていけず「やっちまったぁ」と、思ったが、話が動き出したらどんどん引き込まれていく。江戸時代の琉球の話。かっちりした歴史物ではなくて、舞台なだけ。面白い。2019/01/15
だいゆー
9
沖縄王の身代わり「月しろ」を目指す新米舞踏家二人の江戸での争い…2017/06/09
すいそ・はいどろ
8
わりと時間かかります。感想は下巻読んでから 2017/06/30