出版社内容情報
夜歩くミイラと女性だけの秘密クラブ。 夜になると棺から出てさまよい歩くミイラ。その噂に好奇心を刺激されたレディ・シーモアだが、所有者である伯爵との間には浅からぬ因縁があった。ミイラが安置された別荘でのパーティに招待されたレディは、いわくあり気な人物が集まる中、女性冒険家として名高いナポレオーネ・コルシと旧交を温めるのだが。
19世紀イギリスを舞台に戦う女性たちを描く冒険物語の傑作。
篠田 真由美[シノダ マユミ]
著・文・その他
内容説明
夜になると棺から出てさまよい歩くミイラ。その噂に好奇心を刺激されたレディ・シーモアだったが、所有者である伯爵との間には浅からぬ因縁があった。ミイラが安置された別荘でのパーティに招待されたレディは、曰くあり気な人物が集まる中、女性冒険家として名高いナポレオーネ・コルシと旧交を温めるのだが。19世紀イギリスを舞台に闘う女性たちを描く冒険物語の傑作。
著者等紹介
篠田真由美[シノダマユミ]
1953年、東京都本郷生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。専攻は東洋文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
47
女性であるだけで理不尽に傷つけられられるのは、今も昔も同じ。ただ事件が陰惨すぎて、わからなくはないけれど何もそこまでしなくても……と暗い気持ちになってしまった。ローズは相変わらず応援したくなる。2018/06/26
鷺@みんさー
28
面白かった。全体的に百合風味。いや、シスターフッドか。ヴィクトリア朝後期、男勝りの女性冒険家、動くミイラの謎。いわくありげな館、女だけの秘密倶楽部。ヴィタを狙う幾重もの罠、ハウスメイドのローズが慣れない侍女仕事の傍ら、奥様を守るために大奮闘。お馴染みの面々の暗躍もあり、必殺仕事人的な含み笑いで楽しみつつも、自業自得とはいえロード・ペンブルックの末路にはゾッとした。しかしやっぱこのチーム、いいなぁ。エピローグの宣誓にはとても爽やかな風を感じた。次がシリーズ最終巻らしいので楽しみ。2022/10/12
Norico
19
時代とはいえ、女性の立場の低さがつらい。エジプトのミイラも同じようなもので、イギリス人からしたら、元は同じ人間って思われてないから、見せ物になるんだけど。復讐をしても幸せにはなれないのかな2019/12/22
えみちゃん
18
お気に入りの「ヴィクトリアシリーズ」。今回は、夜になると棺から出てさまよい歩くと噂されるミイラをめぐるお話♪・・とはいうものの、ミイラが安置されているのは、女性蔑視を隠そうともしない暴君!しかもヴィタとは浅からぬ因縁を持つという老伯爵の別荘だというから最初から波乱の予感。さて社交の場から距離を置いているにも関わらず、アミーリア嬢に引っ張り出され完全アウェイの別荘にローズひとりを伴い乗り込んだヴィタでしたが・・。当時の女性の地位はとても低く、それは上流階級でも同じで彼女たちが受けた仕打ちときたらそれはもう2018/07/30
まふぃん
14
ミイラと女性問題のお話。流石に色々調べて書かれている。 次巻がこちらの文庫では最終巻らしいけど、どうやっても全てを回収出来ないよね。続きは書かれるそうですが、簡単に手にはいる形だと嬉しいな。2018/12/18