内容説明
バッタ被害を食い止めるため、バッタ博士は単身、モーリタニアへと旅立った。それが、修羅への道とも知らずに……。『孤独なバッタが群れるとき』の著者が贈る、カラー写真満載の科学冒険(就職)ノンフィクション!
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行雲斎の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
1267
この本がこれだけのベストセラーになり得たのは、やはりネーミングによるところが大きいだろう。もっとも、表紙の絵はやり過ぎの感もあるが。そりゃあ普通にしていたら誰もバッタなんぞに(失礼!しかも、アフリカのバッタに)興味を抱いてはくれないだろうから。著者は研究職を得るためには何だってやってきた。なにしろ白眉プロジェクトの面接のために白眉メイクまでするのだから(裏目に出なくてほんとうによかった。さすがは京大。東大だとどうだっただろうか)。内容的にはきわめて真面目なモーリタニアでのフィールド研究報告である。2022/07/01
鉄之助
942
昆虫研究者なのに、いや、だからこそ「バッタアレルギー」になった前野さんの、エネルギーに圧倒された。考える前にまず、行動することに共感する。弘前大学在学中のバイト。「白木屋」弘前駅前店でひたすら中華鍋を振っていた、その経験がアフリカで役立つ! 人生に「無駄なことなんて一つもない」と実感させられた。2018/07/15
ehirano1
911
随分前から気にはなっていた本作。2022年はこのサバクトビバッタが大発生したのは記憶に新しく、噂ではヒマラヤを超えたバッタがいたとかいないとか・・・。本書は大変興味深く、ワクワクが終始止まりませんでした。欲を言えば、研究内容を開示してほしかったのですが、それは論文を読めば済むことですが(論文出てますよね?)、続編を是非ともお願いしたいです。こういう類はなかなか続編がなく、実はその後の方がとっても大切且つ、真の実力が試されるのでその奮闘記こそが実は最も価値が高いのではないかと思ってます。2024/02/09
Die-Go
859
図書館本。子どもの頃から夢見ていた昆虫博士になるために、邁進してきた著者のアフリカ・モーリタニアでのサバクトビバッタとの壮絶でありながらもどこか笑いを誘う戦いを描く。読みやすく研究者の苦労を苦労と思わせない軽さも良。★★★★☆2018/04/05
ウッディ
858
バッタの生態を研究するため、単身、モーリタニアに渡った著者。大干ばつのせいで肝心のバッタ見つからない苦労や現地の文化の違いがユーモラスに語られていました。メデイアで紹介された話題の本、面白かったです。自分の母校で博士号を取ったこと、知っている先生の研究室にいたことを知り、さらに親近感を持ちました。驕らず、ひたむきに仕事をしていれば、素敵な出会いがあり、道は開ける。そんな研究者の原点を再認識するとともに、彼の仕事ぶりは日本人として誇らしく感じました。なにより、彼のバッタ愛が凄くて笑えてしまいます。 2018/04/29