内容説明
「われは井伊直虎である」──次郎法師改め直虎は、亡き許婚の遺児・虎松(のちの井伊直政)の後見人として“おんな城主”となる。生来の負けん気と持ち前の機転で家臣団をまとめ、今川家とも堂々とわたり合っていく。井伊谷(いいのや)の地と民を守り抜くため、知恵と勇気を振り絞って奮闘する直虎、その驚くべき戦略とは!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めぐ
58
今回も面白かった!どの登場人物も、血が通った生き生きとした人間で、本音でぶつかれば分かり合えるっていうのが良い。この本では新しく気になるキャラが登場、龍雲丸、良いねぇ、謎だねぇ。彼はドラマの方が魅力的だからこれからが楽しみ。政次と直虎の関係がやっと氷点下から人肌ぐらいに暖かくなってきたのが嬉しい。しのとの関係も無理やり感があるけれども急展開で、直虎にとっては居心地が良くなったのではないかな。もう1人、忘れてはいけないのが直之の存在。なんと頼りになることか。直虎は周囲の人たちに支えられているのよね。2017/05/18
ひらちゃん
56
直虎の諦めない気持ちはどこまでも。周りを巻き込み皆に心配をかけながら城主の器もついてくる。ドラマより先行して読んでも楽しめる。今回、直虎としのは共通の敵を得て(笑)がっちり手をとり合う。これで虎松の成長を安心して見守っていけそうだ。2017/04/23
Mijas
56
第14回で感動して以来、嵌った。直虎が民の心を掴む場面。民を潤すこと即ち国を潤すこと。逆境にあっても他の選択肢がある筈だと諦めない直虎に心打たれた。「やってみねば分からぬではないか」思い切りが良く清々しい。心の機微も丁寧に描かれ、人を動かすのは純粋な気持ちなのだというメッセージを感じる。政次の献身が切なく、今後のドラマも楽しみ。「仁」など森下さんの脚本は好きだ。清風払名月名月払清風。良い言葉を発見できる。タイトル名もいい。「さらば愛しき人よ」「あるいは裏切りという名の鶴」「罪と罰」「さよならだけが人生か」2017/04/19
再び読書
39
ドラマを思い出し読みました。この時代井伊が生き残るのは、かなり難しかったことがわかる。この二巻もしのにイライラさせられる。何故、こんな近視眼的な見方しか出来ないかと苛立ちが募るが、それがお互い直親と隠し子である彼女のおかげで親近感が持て仲良くなる。また、雲龍丸、方久が活躍しだす。商人を活用し国の財政を立て直す。当たり前の事が理解されていない時代、道三やそれを発展させた信長と比較すると稚拙ではあるが、一所懸命に考えた結果通ずる道が見えたところを描くこの脚本も面白い。どんどん進みましょう!2020/04/08
のぶのぶ
29
面白く放送の前に先を読んでしまった。ドラマはドラマで楽しみたい。直虎、成長期、きっと一番おもしろい時期なのだろう。一生懸命さは、危なっかしいが、人を引き付ける魅力がある。それから、無知、知らないから突っ走れることもある。変に知識を持っていたらブレーキをかけてしまうだろう。「孫子の兵法」を知ることで裏を知る。本を読むことも大事だなあと感じました。私自身もこれを知っていたら考えたのにと思うことがある。地元の大河ドラマということで直虎館にもいってみたいし館があるところは商業的に当時、栄えていたんだなと思った。2017/04/16