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内容説明
トァンの目の前で、突然みずから命を絶ったキアンと、同時刻に世界中で多発した自死事件。調べを進めていたトァンは、それらの陰に、13年前に死んだはずの最愛の友人、ミァハの姿を見る……。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
exsoy
42
この巻で終わりだと思ってた！あぁ良かった、これで世界は元通り、で終わるわけじゃなくて。2017/11/01
活字スキー
22
【人間の魂をいじる こいつは魅力的な研究だ】死んだはずのミァハの後を追ったキアン。そして世界同時多発自殺事件。鍵となるのは、消息不明の父が行っていた研究。大災禍の悪夢が招く恐怖と混乱。四巻構成で見事な「承」となるタメ回。トァンの調査によって様々な情報が開示され、物語のテーマが多角的に掘り下げられてゆく。2019/12/01
東京湾
22
完璧な筈の社会への不意打ち。突如世界は混乱と不安の渦へ。原作を読んでいた時もこの辺りは口が開きっぱなしだったなと思う。虐殺器官を匂わす台詞が見て取れるのも良かった。作画が良いなあこれは本当。続刊に期待。2017/03/31
ぐうぐう
21
病気や老いは駆逐され、健康という価値観が全てを蹂躙する幸福なる社会。生命主義がもたらせた社会。しかし、ミァハに言わせれば「優しさに殺される社会」となる。そんな偽りの社会を嘲笑うような出来事が起こる。世界同時多発自死事件。管理された命を自らが殺す行為。その行為は、命の大切さに対する抗いではなく、命の不自由さに対する抗いだ。2021/07/10
ふりや
10
物語は過去と現在を行き来しつつ、事件の謎を追うトァンの行動をメインに描かれます。少女時代の3人の交流をキッチリ描写する事で現在のトァンの苦悩が一層引き立って見えます。ミァハの母から明かされる秘密。そして正体不明の犯行声明により徐々に混乱を招く世界。トァンは脳科学者であり父であるヌァザの行方を追います。原作でもそうだったのですが、「脳」や「意識」に関するサイエンス的な描写は読んでいてワクワクしますね。犯行声明により人質となった人間たちがどうなるのか、事件解明のためにトァンに残された時間はあとわずか。2020/05/07
