内容説明
少女は届けます。人から人に、届けます。哀しい「気持ち」を。やさしい「想い」を。少しだけでもいい。前に向かって歩いていきますように。やわらかな想いで、世界が満ちますように。願いが、伝わりますように。そして、真っ白な雪のような姿の死神は舞うのです。人々の想いをのせて――。これは、白い死神の哀しくてやさしい物語です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
19
今回は幼馴染がテーマなのかな。どの話も青春らしい青臭さと爽やかさがキラキラしていて今までと違ったぬくもりのある感じになっていて良かった。二つの初恋の話が繋がっていくのも良いですね。物語自体はほぼ進んでいないのでちょっと物足りないのが残念。同じ顔なのに全然違う二人の死神が今後どうなるのか、次巻も期待。2014/12/06
KUWAGATA
8
短編集の一つ一つが、非常に細く緩やかにつながりを持っているのがいい。このやさしいしにがみの物語がどのように紡がれていくのか、興味は尽きない。2016/11/22
くろり - しろくろりちよ
8
「綺麗に笑った」は悲しい表現だな、と思う。綺麗って、泣いてても、寂しくても、そうやって笑わなければならないって意味なのかな。おじいちゃんとの最後のゲームへ「ビー玉と太陽光線の彼方。」/幼馴染のみかん色の髪の男の子と祖母の想い「きのうとあしたの其処らへん。」この二つが初恋の対になったお話です。モモの話は「ほしの空、ひとしずく。」切り離すすのではなく舞って魂を送るモモと、衝撃波で凪ぐアン。正反対の二人の意味は…。2012/03/15
彩灯尋
5
何年も前に読んだみかん髪の男の子との話はよく覚えていた。前は弱々だった男の子が、体つきとかピアスとか…昔と変化して目の前に現れるパターン、大好き。2022/03/26
眠る山猫屋
5
おじいちゃんとおばあちゃんの話(笑)こういう凝った作り込み方は好きだなぁ。安心安定の一冊。再読でした。2015/04/03