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内容説明
平安中期の能吏藤原行成の日記。本巻は、長保二年(1000)行成二十九歳から寛弘三年(1006)三十五歳までを収録。一条天皇の皇后定子に続き、東三条院が一年の間をおいて相次いで崩御、さらに妻子も失うという不幸と、自身なかなか公卿の地位に昇れない焦燥感を抱えながらも公務に精励する行成。儀式次第・宮廷作法から夢想まで詳細に記す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちぃ
7
西暦1006年(寛弘三年)旧暦2月2日に地震あり。謹んで天文録を検した、とある。2023/05/01
feodor
5
長保二(1000)年~寛弘三(1006)年まで。皇后定子の死、貴公子源成信と藤原重家の出家、東三条院の死、為尊親王の死と暗い話題が続く。 行成自身は着々と出世して、参議・右大弁。あいかわらず、実務的な話は続き、それはこの当時の「日記」の役割として重要なのだろうが、その中に割と夢のことも書いてあったりして、一度など「エッチな夢を見た」なんて書いてあったりすることもあり、子孫はそれを見てどうせいと……と。斉信に対する評価は冷たくて、寛弘元年二月末には「いつもどおり違例を犯した」とか書いちゃうし、散々である。2012/03/20
由良
0
清少納言『枕草子』(一条天皇、中宮定子による華やかな宮中のあれこれ)からは想像できない、定子崩御後の周りの冷ややかな様子などが印象的だった。2012/11/15