内容説明
「本格ミステリ・ベスト10」(1999年版)をはじめ、あらゆるミステリ・ベスト10を総なめした本格ミステリの金字塔。独仏国境の険しい渓谷の上に屹立する双子の古城・人狼城に招かれた10人の客に用意されていたのは、凄惨な殺しの宴だった。謎と伝説に彩られた古城に隠された秘密とは何か?全4部、4千枚を超える本格推理小説の大傑作。※「第1部」「第2部」はどちらからでもお読みいただけます。
目次
《伝説》
ハーメルンの笛吹き男
人狼
《物語》
第一章 ライン川の流れ
第二章 ジプシーの予言
第三章 コブレンツにて
第四章 古城にまつわる伝説
第五章 《人狼城》への道
第六章 古き門をくぐる
第七章 もう一つの古城
第八章 仮装晩餐会の夕べ
第九章 最初の悲劇
第十章 第二の悲劇
第十一章 斬首刑の犠牲者
第十二章 悪魔の処刑場
第十三章 狼憑きの恐怖
第十四章 《狼の抜け穴》
第十五章 恐怖の一夜
第十六章 血の葡萄酒
第十七章 亡霊による殺人
第十八章 怪異の棲む部屋
第十九章 犠牲者のリスト
第二十章 黒頭巾の殺戮者
第二十一章 神秘と魔力と……
第二十二章 最後の悲劇
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aquamarine
80
蘭子シリーズなのにすごく読みやすい、と思ったらまだ蘭子が出てきてませんでした。人狼城は双子のお城。第一部ではドイツ側の「銀の狼城」に招かれた十人の客と城主夫人と使用人たちの間で話が進みます。閉じ込められた彼ら、連続殺人、見え隠れする不気味な影。再読なのに全く覚えていないので展開が変わるたびにドキドキします。さて、次はフランス側、双子のもう一つのお城です。いざ!2015/12/22
ダイ@2019.11.2~一時休止
78
二階堂蘭子その6-1。世界最長の推理小説(今でもかは?)。連続殺人の謎も解かれず蘭子もまだ登場しない。2014/03/31
勇波
58
「地獄の奇術師」から順番にシリーズを読んでいき、ついにたどり着いた『人狼城』。大長編なので気合いを入れて乗り込んでみました。思いのほか、今までの長編作品に比べてテンポ良く読み進む。ついでに死体もテンポ良く。。これはきっと無能警察や探偵小説オタクどもがまだ出てきてないからだなと納得。さてつぎは「青の狼城」へ。読み進めるのがもったいないほど人狼城を満喫しております。(最後のテオドール君、石仮面でも被ったのかと思ったよ)★2015/11/16
ヒロユキ
40
ついに積読状態のままなかなか手を出せずにいた世界最長推理小説の封印を解いてしまった。第一部でこれだけやっといてまだ謎の半分しか提示されていないってどういうこと(笑)今の段階ではこの事件にどんな合理的な解釈があるのか検討もつきません。2012/09/10
MAYU
36
長かった〜。でもこれまだ四部作の第一部ドイツ編。人名が苦手な外国人で登場人物多いので不安だったが、すんなり馴染めた。とても読みやすい。ただ、宗教、服装、ナチス、などなど時代背景がちょっと掴めてない私でやっぱり国内ストーリーより遅読気味。それにしても死にすぎ!絶対犯人あいつでトリックはこう?って思いながら読んだのだが、最後がえ?一気に意味がわからなくなった!早く解決編読みたいけど、その前に第二部フランス編があるんだよね。そこでもまた事件がいっぱい起きるんだろうし、最後どうまとまるんだろう?すごく気になる!2017/12/07