内容説明
「本格ミステリ・ベスト10」(1999年版)をはじめ、あらゆるミステリ・ベスト10を総なめにした本格推理小説の金字塔。幽玄なる山岳地帯、独仏国境の深い渓谷を挟んで対峙する双子の古城・人狼城。フランス側を訪れた社交サロンのメンバーは、酸鼻極まる連続殺人の犠牲となっていく。恐るべき殺戮を繰り返す神出鬼没の殺人鬼「人狼」の正体は?※「第一部」「第二部」はどちらからでもお読みいただけます。
目次
《昔話》
聖槍
黒い部屋
《物語》
第一章 旧友との再会
第二章 ナチスの遺したもの
第三章 悪魔の計画
第四章 この世に有らざる……
第五章 深まる疑惑
第六章 魔女たちの憂い
《日記》
六月九日 火曜日1
六月九日 火曜日2
六月九日 火曜日3
六月十日 水曜日
六月十一日 木曜日1
六月十一日 木曜日2
六月十二日 金曜日1
六月十二日 金曜日2
六月十二日 金曜日3
六月十二日 金曜日4
六月十三日 土曜日1
六月十三日 土曜日2
六月十四日 日曜日
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
82
二階堂蘭子6-2。場所も違うし人物も違うのに第一部と同じように連続殺人が起こっていく。謎だらけのまま続く。2014/03/31
aquamarine
78
人狼や星気体兵団の説明から始まりドイツのハーメルンと比べるとオカルト色が濃く取り掛かりの雰囲気が違います。といっても双子の城で渓谷を挟んで鏡のように惨劇が起こりはじめるとその後はあっという間でした。再読のはずなのに相変わらず全く覚えていなくて結末も思い出せません。幸せなのか??こんなにオカルトチックなのにちゃんと本格推理で結実するのか不安になりますが最終日に一つ明らかになったことには驚き、でもちょっとほっとしました。さて蘭子はどうやってこの二つの惨劇に関わってくるのでしょう。いよいよ蘭子登場の第三部へ。2015/12/27
セウテス
65
二階堂蘭子シリーズ第5弾ー2。本作はフランス側の、青の狼城で起こる連続殺人。ただし、この事件には、特殊なルールが存在する。犯人は人狼と呼ばれるアストラル体であり、彼は死体に入り込み、生きている者と同じに活動をする。そして誰かを殺害し又その体に乗り移る為に、今まで入っていた体の方が殺害された遺体として発見される。どうにもオカルト的な特殊なルールによって、推理が上手くまとまらない。それとも、このルール自体がミスリードの為に存在するのだろうか。疑問だらけだがスピード感があり、一つの物語として普通に読めてしまう。2016/12/26
勇波
56
一言『ひゃー』っていう感想です。はい。死体でお腹いっぱい。ある意味みんな爽やかに殺されとります。1部、2部の双子の城長かったけど、全くダレるスキすら見せずあっと言う間に読まされた感じ。むしろこのまま終わってもいいくらい。。っていう訳にもいかず、続く『探偵編』へ。この広げすぎたデカ風呂敷どうやって畳むのでしょうか?!読んでしまうのがもったいないね★2015/11/23
ヒロユキ
39
第一部、第二部と長かった出題編の終了。ドイツ編とは異なりフランス編はオカルト的な趣向が満載。これはオカルトな設定を加味して推理すればいいのか、このオカルトすら合理的な説明がつくのかすら判断できない。ここまではかなり勢いで読んだけど、ここから解決まではさらに気合いを入れてじっくり読もうと思います。2012/09/13