内容説明
「シャイターン!」彼を見るなり女テロリストはそう叫んだ。遠い昔、地球にあった宗教で「悪魔」のことを指す言葉。事実、ルシファードの名は「悪魔」を意味した。彼にその名をつけた「母親」は、宇宙をまたにかける長い旅に出ている。その悲しい願いとたくさんの秘密を、胸の奥深く秘めたまま…。サラディンにもまた、 遠い昔、悲しい運命で引き裂かれた誇り高く美しい母がいた。ルシファードの言葉でよみがえる痛みに、彼は涙を流す…。波瀾に満ちたルシファとサラディンの生まれ。今、二人の心と秘密が交錯する……。ルシファードの優しさが、サラディンに涙を流させ、そして蓬莱人の血を目覚めさせた。“狩られる”宿命ゆえに、悲しく、つらく、苦しい。凄艶な美貌の軍医は、鏡の中の自身の姿に何を見るのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
36
面白くなってきました。ルシファードの両親、とくに母親の素敵な事。「誰よりも愛する故に自分の命を捨てても守り、誰よりも愛する故に自分の手で息子を殺す」慟哭のつぶやきに惚れ惚れしました2022/04/09
はつばあば
31
再読。どんなに優秀で見栄えのいいサラでも、ルシファードが相手にする者にはヤキモチをやくんですねぇ。カジャにはトンデモナイ迷惑でしょうが、お互い相当な・・見かけは兎も角の年配者。心配はいりません。ライラとルシファードの生い立ちを読んだあとはアダン家に早く家庭訪問に行きたいです。ライラやルシファードの生い立ちに問題があったとしてもこれだけいい人達になれたのは、かばってくれる人達がいたからでしょう2022/04/18
ムック
18
おお!俄然おもしろくなってきましたねぇー!ルシファとサラディンのあのシーンにはもうドッキドキでした♪そして、カジャのルシファへの気持ちの変化や新キャラの登場、両親の秘密と、色々と目が離せない巻でした。ワーくんとも友情が深まったようで何より。しかしPH、本意気で読みたい!2011/02/24
まりもん
15
病院でカジャがルシファーにテレパスを使用して泣かされ、過去の話し合いでサラをも泣かしてしまうルシファー。これでドクターズを確実に手に入れたな。2012/01/19
フキノトウ
14
ルシファードの、母フリーダムの秘密が!それにしても、パープルへブン読みたいわー。ある程度まで、笑いをこらえながら読んでいたのに、「来ちゃった」の破壊力には、負けました(笑)2013/07/22