女王さまの夜食カフェ マカン・マラン ふたたび

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女王さまの夜食カフェ マカン・マラン ふたたび

  • 著者名:古内一絵【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 中央公論新社(2016/12発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784120049101

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内容説明

お待たせしました。シャールさん&「マカン・マラン」復活です! 病に倒れていたドラァグクイーンのシャールが復活し、いつものように常連がくつろげるお店に戻った「マカン・マラン」。そこには、やはり様々な悩みを抱えた人たちが集ってきて?〈擬態〉だけ得意になるランチ鬱の派遣社員へ「蒸しケーキのトライフル」。夢を追うことを諦めた二十代の漫画家アシスタントに「梅雨の晴れ間の竜田揚げ」。子供の発育に悩み、頑張り続ける専業主婦へ「秋の夜長のトルコライス」。そして親子のあり方に悩む柳田とシャール、それぞれの結論とともに食す「再生のうどん」。共感&美味しさ満載、リピート間違いなしの1冊です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fukumasagami

597
「どうしてこんなに優しくしてくれるんですか」 それは単純な疑問だった。最初は抗議の一団に紛れてやってきたことは、この人だって、あの真っ赤なウィッグをかぶった若い男から聞かされているだろう。 初めて会ったときも、警戒心むき出しで、圭を連れ戻したのだ。 それなのに、どうしてそんな自分に優しくしてくれるのだろう。 「そうねぇ……」 シャールは少し考え込んでから、あっさりと告げた。 「寂しいからかもしれないわね」 その言葉に、未央は胸を衝かれる。 「生きていくのって、寂しいのよ」2017/08/12

けんとまん1007

588
やっぱり、このテイストはいいなあ~。ある意味、定番でもあるが、それで安心できるのもある。人は、自分の中で答えを持っていながら、なかなか、それを受け入れようとできない時がある。そのきっかけを作るのが、このカフェなんだ。さりげなくて、それでいながら深い心配りがされている夜食カフェ。人は、食べること、話すこと、感じることで生きている。だからこそ、こんなカフェが必要な人たいもいるのだ。2017/08/06

しんごろ

528
シリーズ第2弾!シャールさんの悩む人達にかけるひと言は、ボンヤリとしてるようで的確なひと言。そして、温かく優しくていいね。シャールさん、退院してから的確なひと言がパワーアップした感じ。マカン・マランに来る人には、愛を感じる魔法のひと言だね。自分が思い悩んだら、一度店に来れば、もうそこから常連、そんなマカン・マランに行ってみたいとまた思ってしまった。本を読みながら夜食をゆっくり味わいたいね。2020/08/21

427
病から無事帰還したシャールの下に様々な人々がやって来て、心癒されて行く。でも実はシャール自身が心の安寧を受けていたのではなかろうか。最後までわかりあえずに、末期を看取り送って父に対して、親不孝だったとつぶやくシャールにかつての同級生柳田が、「お前は病気から帰ってきたのだから親孝行したんだ。親より先に死ぬこと程の親不孝はない」というくだりには、涙が滲んだ。みんな精一杯生きているから苦しかったり辛かったりして、マカン・マランで肩の力を抜いて行く。良い店だ。2018/01/20

tetsubun1000mg

310
筆者の最新刊「最高のアフタヌーンティーの作り方」が面白かったので、巻末の著書紹介から面白そうと1巻目を読んですぐ気に入った。 キャラクター設定と悩める人のテーマが今読んでも引き付けられる。 現代人の悩みは変わらないのかな? 文章を読みながら場面や会話シーン、表情などが目の前で見ているように浮かんでくるのは相変わらずのうまさ。 連作のTVドラマを見ているように感じる。映画の仕事で培った技術なのだろうか、筆者には撮影用カメラの四角いフレームが見えているようだ。 残りあと2巻ゆっくりと楽しみながら読むとしよう。2021/09/02

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