岩波新書<br> 子どもの貧困 - 日本の不公平を考える

個数:1
紙書籍版価格
¥1,056
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

岩波新書
子どもの貧困 - 日本の不公平を考える

  • 著者名:阿部彩
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 岩波書店(2016/12発売)
  • 夏のおとずれ!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~6/22)
  • ポイント 200pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004311577

ファイル: /

内容説明

学力,健康,親との交流.大人になっても続く,人生のスタートラインの「不利」.OECD諸国の中で第2位という日本の貧困の現実を前に,子どもの貧困の定義,測定方法,そして,さまざまな「不利」と貧困の関係を,豊富なデータをもとに検証する.貧困の世代間連鎖を断つために本当に必要な「子ども対策」とは何か.

目次

目  次
   はじめに

 第1章 貧困世帯に育つということ
  1 なぜ貧困であることは問題なのか
  2 貧困の連鎖
  3 貧困世帯で育つということ
  4 政策課題としての子どもの貧困

 第2章 子どもの貧困を測る
  1 子どもの貧困の定義
  2 日本の子どもの貧困率は高いのか
  3 貧困なのはどのような子どもか
  4 日本の子どもの貧困の現状

 第3章 だれのための政策か──政府の対策を検証する
  1 国際的にお粗末な日本の政策の現状
  2 子ども対策のメニュー
  3 子どもの貧困率の逆転現象
  4 「逆機能」の解消に向けて

 第4章 追いつめられる母子世帯の子ども
  1 母子世帯の経済状況
  2 母子世帯における子どもの育ち
  3 母子世帯に対する公的支援──政策は何を行ってきたのか
  4 「母子世帯対策」ではなく「子ども対策」を

 第5章 学歴社会と子どもの貧困
  1 学歴社会のなかで
  2 「意識の格差」
  3 義務教育再考
  4 「最低限保障されるべき教育」の実現のために

 第6章 子どもにとっての「必需品」を考える
  1 すべての子どもに与えられるべきもの
  2 子どもの剥奪状態
  3 貧相な貧困観

 第7章 「子ども対策」に向けて
  1 子どもの幸福を政策課題に
  2 子どもの貧困ゼロ社会への11のステップ
  3 いくつかの処方箋
  4 「少子化対策」ではなく「子ども対策」を
   あとがき
   主要参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

446
著者の阿部彩氏は国立社会保障・人口問題研究所の研究員。本書では、子どもの貧困問題を様々な統計資料を提示し、読み解いてゆく。これがこの人の手法であり、語り方なのだろう。中には「母子世帯の声」も紹介されているが、全体にはマクロの視点からの分析であり、やや高踏的な感も否めないか。しかし、テーマ内ではきわめて多角的に問題点を指摘しており、驚くような結果が出ているわけではないが、手堅い説得力が感じられる。また、巻末には「子どもの貧困ゼロ社会への11のステップ」として提言が掲げられている。2020/09/29

えちぜんや よーた

71
所得再分配の前後でみた子どもの貧困率水準の比較(2000年代中頃)(単位:%) ・フィンランド 15.8→4.2 ・フランス 21.6→7.6 ・スウェーデン 15.0→4.0 ・英国 25.1→10.1 ・アメリカ 27.4→20.6 ・日本 12.4→13.7 日本だけが、国民全体の所得を社会保障で再分配すると、 再分配前より、再分配後の方が貧困率が高くなります。 資料:OECD「Growing Unequal ?( 2008)」より2013/05/18

えちぜんや よーた

69
"最初は何もないところから始めて、がむしゃらに働くんですよね。でも、そうやってがむしゃらに働いていると、だいたい五年目くらいで身体が壊れてしまうんですよね"(P136第4章追いつめられる母子世帯の子ども) 親を「勤務地」という物理的制約から解き放したらどうなるか?と考えてしまいます。産休中にプライベートプロジェクトを進めた理由→http://projects.cybozulive.com/tryal/2013/05/19

kinkin

59
これまでは皆中流ということが普通だった社会が、いつのまに格差社会という4文字で普通に語られるようになった。憲法にもある幸福を追求する権利は行使出来ぬまま、貧困から抜けられることもなく生活を続けていくこtがほとんどだという。 まず貧困の定義から始まる本書は現代の日本を知るための足がかりだと感じた。 続編も読んでみたい。2014/12/30

Mr.チャーリー

47
僕の住む地域広報紙で、たまたま目についた「貧困で孤立する子どもたち」のタイトル。本書の著者、阿部彩さんの講演会のお知らせでした。自然と本書を読んでみたくなって購入しました。今、日本では子どもの7人に1人が貧困にあると推測されているそうです。子どもの貧困に関する様々なデータによって、日本の現状や欧米諸国との比較が示されています。著者は子どもの数を増やすだけではなく、幸せな子どもの数を増やすことを目標とする政策を提唱しています。僕たちに何ができるかを考えさせられる内容です。2019/01/31

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/86738
  • ご注意事項

最近チェックした商品

 

同じシリーズの商品一覧

該当件数2件 全てにチェックを入れる/全てにチェックをはずす