岩波新書<br> 子どもの貧困II - 解決策を考える

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岩波新書
子どもの貧困II - 解決策を考える

  • 著者名:阿部彩
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 岩波書店(2016/12発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004314677
  • NDC分類:368.2

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内容説明

2013年,「子どもの貧困対策法」が成立した.教育,医療,保育,生活.政策課題が多々ある中で,プライオリティは何か? 現金給付,現物給付,それぞれの利点と欠点は? 国内外の貧困研究のこれまでの知見と洞察を総動員して,政策の優先順位と子どもの貧困指標の考え方を整理する.社会政策論入門としても最適な一冊.

目次

目  次
   はじめに

 第1章 子どもの貧困の現状
  1 どれほどの子どもが貧困なのか
  2 貧困が子どもに及ぼす影響
  3 貧困の社会的コスト
  4 景気回復は貧困対策となり得るか

 第2章 要因は何か
  1 連鎖の経路
  2 どの経路が重要なのか
  3 経路研究を政策につなげるために

 第3章 政策を選択する
  1 政策の選択肢
  2 政策の効果を測る
  3 政策の収益性をみる
  4 日本への示唆

 第4章 対象者を選定する
  1 普遍主義と選別主義
  2 的を絞る
  3 年齢を絞る
  4 ターゲティングの罠

 第5章 現金給付を考える
  1 「現金給付 対 現物給付」論争
  2 現金給付の利点/現物給付の利点
  3 現金給付の現状
  4 現金給付の設計オプション

 第6章 現物(サービス)給付を考える
  1 子どもへの支援
  2 親への支援

 第7章 教育と就労
  1 教育費の問題
  2 学力格差の縮小
  3 学校生活への包摂
  4 教育のセーフティネットの強化
  5 教育から就労への移行支援
  6 子どもと接する大人たちへの教育・支援

 終章 政策目標としての子どもの貧困削減
  1 子どもの貧困対策法
  2 子どもの貧困を測る
  3 優先順位
  4 さいごに
   あとがき
   参考資料 子どもの貧困対策の推進に関する法律
   主要引用・参考文献
   巻末注

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

WATA

87
子どもの貧困について、その原因と対策を探る本。文章から、今できる範囲で最大の効果をあげる対策を提案したい、という著者の真剣さが伝わってくる。現金給付と現物給付は一長一短があるため場合によって使い分けるべきという話や、子どもに一番悪影響をあたえるのは乳幼児期の貧困という話など、データに裏付けされた具体的な提案が多く、読んでいて納得する部分が多い。今後、日本はさらなる少子高齢社会になっていく。日本の活力を維持するためには、一人一人の子どもの能力が最大限発揮されるよう、貧困対策を進めていくことが重要だと感じた。2014/07/30

Kawai Hideki

65
日本の子どもの貧困率は約16%。6人に1人が貧困状態にある。一体どこにそんな子供たちがいるのか、また、どのような支援策があるのだろうかを知ろうと思って読んだ。本書は、子供が貧困に陥る要因、政策の考え方、現金支給と現物支給の利点/欠点、学力格差と収入格差の連鎖、などについて網羅的かつ、わかりやすくまとめられている。惜しむらくは、日本では貧困率や学力格差を解消する政策や手法について、十分な効果測定がなされていない点である。「善意で貧困はなくせるか」を読んだ直後だったので、余計に効果測定の必要性を強く感じた。2014/05/12

こばまり

57
貧困を放置すれば社会的コストが発生するという考え方が明解。子は未来の国力。まさに宝なのだ、皆で支えなくてどうする。さて、天下の岩波新書でありえないことだが、グラフの転記ミスのように見える箇所があり気になって仕方がない。2018/11/14

vinlandmbit

55
古本屋で購入。難しい問題ですが、何か自分に出来ることをいつか…と、今は学びです。2020/04/14

ヒデミン@もも

33
いろんなところでご活躍の阿部彩さん。さすが。研究者の目から。2017/08/02

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