内容説明
ブルグ帝国辺境の修道院で働く<紅の聖女>ルチア。奇跡を起こすと評判のルチアだが、実はその力は偽物。修道院存続のために奇跡を演出し、聖なる血と称して自分の血を絞り取るせいで常に貧血状態だった。そんな時、皇子クラウディオに拉致されてしまったルチア。彼から、病にふせる教皇の見舞いのためにルチアが必要だと頼まれ、2人は教皇国に乗り込むことに…!? 激動のヒストリカルラブ!
目次
序章 罪の選択
第一章 死にかけ聖女と、五十八人の軍団
第二章 神の国の迷い人(ペテン師)たち
第三章 嘘で塗り固めた真実
第四章 聖女の奇跡
終章 皇帝の帰還―そして少女は歴史を作る―
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
53
おお。なんだこれ面白いぞ!色々な意味で死にかけの聖女様の死にかけと評される理由に王子様が気がついてあげられるあたりが特に。いいなあと思います。あと聖女様がピュアに打算的な所もいい。あっさり片付くかと思ったらそうでもなくて、一冊でも十分面白かったです。前日譚があるという事なので、それも読んでみたい。読み終わって見慣れないレーベルだなーと思ったらコバルト文庫でした。装丁が一部変更になっていたんですね。もともとコバルトは大河ロマン小説とか得意だったと思うので、もっとこういうの出るといいなーと期待してしまいました2017/04/09
ダージリン
29
前作のカップルの息子がヒーローということで、ちらちら知らされる二人のその後がうれしい。もちろん今回のヒロインも体をはって偽りの聖女を演じている姿や、腹黒皇子と言いつつ、本当に大事な時には心からの素直な言葉を言えるヒーローも素晴らしかったです!2016/12/03
ひめありす@灯れ松明の火
28
前日譚を手に入れたので一緒に再読。恋知らずの王子様と嘘つき聖女様のヒストリカルロマン。少女小説と侮るなかれ結構濃厚な策略あり裏切りありです。嘘をつくという事にこれ程自覚的なヒロインも珍しい。自罰的なリリアだけど沢山沢山彼女を守ろうとしてくれる人がいて嬉しい。二代に渡り厄介な初恋のクラウディオ殿下の御両親も大概だけれど、リリアの御両親も大概な所があると思うので、つまり二人の無鉄砲で頭が回る所は遺伝だという事ですね!リリアの両親も一筋縄でなく気になるし、二人の間に生まれる子供がどう成長するのかも気になります。2018/12/31
瀧ながれ
25
わたし自身は特別な信仰を持たないので、聖人が起こした奇跡の類は、噂の途中で盛られたかうまい演出がされたのか、万が一ホントに奇跡が起きてたらすごいなー、なんて軽い受け取りかたをしているんだけど、もし、実際にも、自分はただの人間だけど、聖人であるために奇跡を演出しなくてはならない人物がいたら、こんな努力をしていたのかもしれない。そういう仕掛けや心構えの部分をおもしろく読みました。文庫のレーベル的にハッピーエンドは約束されているので、そこは心配せずに読んでましたが、奇跡についてもきちんと決着したのが嬉しいです。2021/06/08
ぐっち
20
「聖なる血」を絞りすぎるせいで、いつも貧血で死にかけのヒロイン!演出はしてるけど、かえって聖女っぽいのでは?と思ってしまいます。お話も面白かったし、皇子との恋物語もいい感じ。お父さんお母さん世代の前の話を読んでなくても楽しめたのですが、やっぱり読みたくなってしまいました。2016/09/10
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