内容説明
長谷川平蔵の甥っ子が人足寄場与力に!
人足寄場は、平之助の伯父である長谷川平蔵が立案実施した施設である。罪を犯した者たちに職業修業を施し、社会に復帰させる画期的な仕組みだった。
定掛与力として、阿比留平之助は平蔵とともに勤めることになった。平之助が、人足寄場を歩いてみると、男には大工や左官、屋根葺き、鍛冶、紙漉き、表具など、女には裁縫や機織りなど、さまざまな仕事を訓練させていた。ただ、予算の限りがあり、正すべきところも直せなかった。
その頃、盗賊鬼洗いの鉦七の押し込みがあり、事情も知らないまま逃走用の船の船頭に雇われて捕まった、癸助という男が入ってきた。気がかりなのは、一人残してきた妹のトミのことだった。ある日、人足寄場に入ってきた男たちが癸助と親しくなる。鉦七一味は、自分たちに繋がる証拠を知っているかもしれない癸助を殺そうとしていたのだ。
長谷川平蔵は、自宅で倒れてから、徐々に弱っているようだった。
平之助は、癸助を救うことが出来るのか。鉦七に迫ることが出来るのか。
平之助の活躍を描く、人情味溢れるシリーズ第一作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
酔拳2
33
言わずと知れた鬼平絡みだけど、池波先生の作品にはない、人足寄場の話。人足寄場の趣旨が素晴らしい。悪人にも悪人となってしまった理由があり、それを公正されるための施設。鬼平は物事の本質を見る目があったんだなあ。甥っ子の平之助が奮闘する展開は謎解きあり、サラリーマン的な苦悩あり、なかなか面白かった。このシリーズ何冊あるんだろ。2019/05/14
高橋 (犬塚)裕道
7
星4。千野隆司の著書で今の所一番面白い!と思う。成長譚は好きだが、これは特に面白そうだ!次巻が大変楽しみだ。2023/08/19
一五
7
平蔵は現役だが病をえてて、なんと脇役。甥が平蔵の意思を継ぎ、寄場をどうにかしていくんだろう、これ以降 多分。2021/06/16
Re:胡乱(うろん)
3
長谷川平蔵が解説した人足寄場の与力になった鬼平の甥、平之助が主人公。鬼平が弱っていくのはなかなか見ていて辛いが平之助の成長物語なのでしょうがない。2021/09/16
kazukitti
2
やや地味な話やキャラを「長谷川平蔵」という看板に負ってるって感じが否めない。話自体やキャラに不満はないんだけど、ピンで立てるには売りにならない集客性を「鬼平」に便乗してるというか。言い方悪いけど。こうNHKの大河ドラマの前後に同じ人物使った小説やら実用書みたいなのがパーッと出ちゃうアレ。逆に言うと、ソレが残念ではある分、もう少しキャッチーさが練れてればそんな看板はいらなかったんじゃ?とも言えるワケで。自分もソレで手に取っただけに作者というよりは、編集か営業判断なんだろうけど、難しいね。2017/05/13
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