バリ島物語 1 神秘の島の王国、その壮麗なる愛と死

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バリ島物語 1 神秘の島の王国、その壮麗なる愛と死

  • ISBN:9784575848441

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内容説明

代表作『神童』『マエストロ』等で文化庁メディア芸術祭優秀賞、手塚治虫文化賞を受賞した巨匠さそうあきらが、ヴィキイ・バウムの原作『バリ島物語』のコミカライズに挑みます。物語は、約百年前の神秘の島、バリで実際に起きた王国の悲劇をベースにしています。大地は花に満ち、男たち女たちはヒンズー教の敬虔さの世界に暮らし、踊り、農耕し、大自然の恩恵を浴びています。そんな中、中国の商船が沖合で難破したことがきっかけで、甚大な戦火に巻き込まれていきます。侵攻するオランダ軍、毅然と対峙するバドゥン王。王の親友であり踊りの名手、ラカ。心優しき主人公、パック。彼らは歴史の波に翻弄され、やがて大いなる死の行進、「ププタン」へと事態はエスカレート。果たして華やかで儚い王国の行方は…?今も観光地として絶大な人気を誇るバリに、このような美しくて悲しみに満ちた歴史があったことにきっと読む者たちは驚かれると思います。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぐうぐう

15
さそうあきらがバリを描く。意外に思えたものの、読み進めていくと、実にしっくりと来る。ヴィキイ・バウムの『バリ島物語』のコミカライズなのだが、20世紀初頭のバリの王国に流れる独特な時間の感覚は、いかにもさそうの漫画と合う。そんなバリにも、オランダ軍や中国商船など、嵐の前触れとも言える異国の影が忍び寄る。しかし、文明との摩擦もまた、さそうの漫画の重要なモチーフであることに気付くと、再び膝を打つのだ。2016/08/28

小鈴

8
このあたりの本屋では新刊であってもさそうあきらの本が置かれないので読メに感謝。作者は他のマンガでもガムランを出していたのでバリ島には造詣がありそうだったが、ドンピシャリなバリ島物語の漫画化。20世紀初頭のバリ島の雰囲気がたまらない。さて、末尾の初出情報を見ると、電子書籍ストアにて毎月最終金曜日配信とあり、1996年とあるんですが。。。これは2016年の間違えですよね!?20年前の作品!?謎。2016/08/30

鈴木双葉(全日本目が死んでる団団長)

2
以前なんかで原作の書評を見て、読みたいなと思ったんだが、絶版らしく、中古でお高めの本しかなく。そしたらマンガ版がレンタルであったんで。う~ん、本だと一冊で済むしマンガだとイメージが限定されちゃうが、100年以上前の異国を視覚化してあるのはありがたい面も。本だと脳内に思い浮かべづらそう。しかしマンガでも音楽が…いっそ映画化しないかな。(←そういう問題か?)2018/08/26

詩音

2
次の巻を読んでないので、まだなんとも。バリ島、行ってみたいなーと思って、買ってみたものの、バリ島の歴史を全く知らないことに気づいた。人間関係がいまいちつかめない(^_^ゞ2018/03/05

ヨックモック

2
中島敦の短編にも出てくるが、南海の人々の価値感や社会性はのんびりしていて面白い。日本人も奥ゆかしくて物事を回りくどくコミュニケートし、相手の善意を期待するという文化を持っているが、この作品の社会はそれ以上だ。原作が原作だけに、それら南海の人々の素朴さや善良さ、あるいは愚かさが非常に生々しく感じられる/服装や小物、建物の装飾もエキゾチックで新鮮で魅力的だし、描かれている迷信も作り物のファンタジーではない血の通った温かみを感じる2016/09/18

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