内容説明
仇敵・光秀を自ら討ち果たした秀吉は、余勢を駆って織田家の後継を決める清洲会議でも主導権を握った。だが、なかば強引に信忠の遺児・三法師を後継にしたため、宿老・柴田勝家に疎まれ、やがて賎ヶ岳で干戈を交える。この決戦に大勝した秀吉は天下人への野心を露わにし、宿敵の追い落としを始める。次なる的は家康――。風雲急を告げる第二巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
姉勤
24
清洲会議での信長の遺子(意思)を継ぐ秀吉の建前に、憤懣やるせない織田信雄は家康を恃み、小牧長久手の戦として触発する。武という物差しでは勝った家康も、豪壮な大阪城の築城、聚楽第、黄金の茶室など、次々生み出された絢爛たる広告塔に、民衆の耳目と食い扶持を集められ、加えて四国、九州も制する秀吉の政略に、時勢の不利を感じ忍従する。それは秀吉のこの能力と共に、ブレインと云える千利休を初めとする多彩有能な人材によることが大きい。富と権力と武力を備えれば残るのは名誉で、購った「関白」に相応しい出自を捏ち上げていく。2014/09/28
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