内容説明
あやかし箱が紐解かれてから、九十九家兄妹に寄り添ってきた2体のあやかしがいる。白蛇の雷電と妖狐の風牙。そんな彼らをあやかしの家族が迎えに現れた。兄たちとあかねが下す決断は? そして別れの時が訪れる――
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
52
もしもこの巻が最終ならとてもいい終わり方で蓮月と言う名に相応しい作品だったかと。百太郎と雷電さんの絆は添い遂げるまで昇華させるなんて凄いです。あかねさんには風牙と暁さんが寄り添ってくれますが・・5人のお兄さんにとって可愛い妹。三途の川でお父さんを待っているお母さんに会えて良かった。めんどくさい亭主をもったのはあかねちゃんのお母さんだけじゃない・・私もかも(^^;2020/02/13
佐島楓
51
みんな、あきれるほどに不器用だ。人間はもちろん、あやかしも、神様でさえも。誰かのぬくもりをいとおしいと思うのは、みんな同じ。中心にいるあかねのやさしさに引き付けられ、集まってくる。まっすぐな想いは、かなうのだろうか。2016/10/10
nono
22
図書館本。シリーズ第五弾。兎のぬいぐるみに封じられた雷電と、妖狐の風牙の話。本音は優しい照れ屋の雷電と百太郎の絆が新たに。風牙の母との再会と別れにも涙。今回も神さまと妖との結び付きにほろっと。しかしイケメンパラダイスな登場人物が妖と熱く眼差しを交わし合う姿に何だか笑える。風牙の尻尾も目出度く5尾になり、今後の展開も楽しみ。2016/10/30
まぁち
17
シリーズ5作目。 『白蛇の縁結び』…ももちゃんが幼い頃に雷電さんとした約束。子供って罪だなぁ。神様は途方もない永い時を生きるから、その約束は雷電さんの心を揺さぶっただろう。ももちゃんのうっかりのせいでこじれたけど、二人の想いが通じ合ってよかった。 『狐の嫁入り』…ふうちゃんのお話。やっとお母さんに会えたのに、あやかしを大事にしない人間のせいでかわいそうなことに。それでも人間を恨まないのがせつない。 そして、あかねと暁さんの仲が一歩前進。暁さんの弟があの人だったのに一番驚いた。間の話を書いてほしいなぁ。2017/01/17
すみの
11
白蛇の雷電さんともも兄のほのぼのしながらも、男女の愛を感じさせるような約束事にポッとしてしまった。そしてこのふたりの仲がまた憎らしく一心同体感が伝わり、こちらがデレデレです。今回の神事をとり行ったのが『遠鳴堂のあやかし事件帖』登場の明の友人・安逹くんだった!(奥さんは甲斐さんなんだよね?)明は稀にみる鳴弦師として記述あり。そして風ちゃんとお母さんが本当に出会えて良かったです。風ちゃん青年バージョンも想像しまくりました(笑)。2017/01/29