内容説明
家出中の少女・西秋有香は双季蓮生という不思議な老人と出会い、詐欺罪で服役中の有香の父が計画していた犯罪を実行することになった。「生命と同等の価値のあるものを盗む」と書かれた謎の怪盗ペイパーカットの偽造予告状を使い、保険会社から補償金を騙し取ろうというのだ。双季は保険会社の調査員・伊佐俊一と千条雅人に接触。しかし、双季の正体は強大な権力を持つ東澱家に命を狙われる脱獄囚であった。外人傭兵、ベテラン刑事も双季を追う中、やがて彼の哀しい過去が明らかに…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
神太郎
12
上遠野さんの描く「切なさ」ってなんか清々しい。今回改めて思いました。脱獄囚の老人と家出した少女。この2人が出会った時、物語は動き出す。ペイパーカットこと飴屋さんはそこまで出張ってませんが美味しい所は持っていきます。千条も久々に裏の顔が見れて良かった。コギトピノキオの「オーロード」ってここで示唆されてたのね。なるほどなぁと思いました。 ラストの少し成長(達観?)した家出少女にはなんか色々と嬉しい様な寂しい様なそういう感情が入り混じりながらの読了でした。2014/12/24
ソラ
9
【再読】これまでとはちょっと毛色の違う話。これまでのシリーズの中では最も好きかもしれない。2023/09/29
雛坂 五里霧中
5
★★★☆☆ ペイパーカットがあまり出てこない本作。お兄様初登場。やはり薄味だけどサクサク読める。薄味ポテトチップス。2020/03/18
ソラ
5
【読メ登録以前読了作品】 内容(「BOOK」データベースより) 西秋有香は双季蓮生という不思議な老人と出会い、詐欺罪で服役中の有香の父が計画していた犯罪を実行することになった。「生命と同等の価値のあるものを盗む」と書かれた謎の怪盗ペイパーカットの偽造予告状を使い、保険会社から補償金を騙し取ろうというのだ。双季は保険会社の調査員伊佐俊一と千条雅人に接触。しかし、双季の正体は強大な権力を持つ東澱家に命を狙われる脱獄囚であった。外人傭兵、ベテラン刑事も双季を追う中、やがて彼の哀しい過去が明らかに…。 2008/07/31
龍田
4
ペイパーカットシリーズ3作目。謎の老人、双季と家出少女の有香。歳の離れた友情がとても良かった。東澱家の長男登場。2022/03/12