内容説明
「文章は話すように書け」「ひとの身になって考えろ」「編集者は、芸人でなくてはならない」「編集者にとって、字はいのちだ」「眼は高く、手は低く」
――伝説の編集者・花森安治はきわめつきの頑固でワンマン、そして自由でしなやかな精神をもつ、天才肌の職人だった。
「暮しの手帖」編集部で花森安治、創業者の大橋鎭子と6年間を過ごし、雑誌作りを一から叩き込まれ、だれよりも怒られた元編集部員がつづる回想。
NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」が、より楽しめる一冊!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yuhwen
9
朝ドラととねえちゃんを見てた時に購入した1さつ。花森さんのこだわり、筆者のそこで感じた出来事が実感できた(病院用)2017/05/24
たけはる
6
小説の資料用に。花森安治氏のことはぼんやり名前しか知らなかったのですが、こんな天才的な人だったとは。面白くて、でも一緒に仕事するのは大変そうで、だけどやっぱり面白い人だなあ。著者の筆致が、花森氏への尊敬と思慕に満ちているのもいい。すがすがしい読み心地でした。2019/03/23
高橋 (犬塚)裕道
5
星3.5。才能に溢れた先輩を尊敬し敬愛しつつ、才能を羨み、教えられた事を述懐し、警鐘を鳴らす本。花森安治は凄いなあ〜〜、会ってみたかった。でも実際に会ったら怖くて逃げ出したに違いない。私は根性なしです。2016/06/09
伊野
4
類稀なる美的感覚と、何よりその意識を仕事をする上で曲げない実行力にただただ驚くばかり。「暮らしの手帳」は、変化を続ける生活のなかでの波打ち際に打たれた杭であるという。花森安治だから打てた杭かもしれない。気難しそうだけど素敵な人だと思った。2016/08/14
宙
2
ザ・編集者の生涯。筆者は関大卒の元「暮しの手帖」編集部員。ラストの鬱告白に面くらったが、花森安治に対する敬愛の念が滲み出ている内容だった。花森氏の、文だけでなく、絵・写真・レイアウトから婦人服にいたるまで網羅するデザインの才能とものづくりへのこだわりが凄い。気骨のある、とは彼のための言葉かもしれない。2016/07/21
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