ペコロスの母の贈り物

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ペコロスの母の贈り物

  • 著者名:岡野雄一【著者】
  • 価格 ¥1,300(本体¥1,182)
  • 朝日新聞出版(2016/04発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784023314757

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内容説明

認知症の母との日々をつづり大きな共感をよんだ『ペコロスの母の玉手箱』の続編。母を亡くし、より色濃くよみがえる母の姿。少年期の思い出では、昭和の生活が新たな郷愁をさそう。「週刊朝日」の連載に書き下ろしを加えた待望の新刊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

美登利

88
母みつえさんの亡くなられてからのエピソードと共に、お父様のこと、昔の思い出のヒントをくれる弟さんのこと。原爆で妹さんを亡くした近所のケン坊兄ちゃんのこと。どのページにもペコロスさんの温かい眼差しに溢れています。少し重複する話も有るのだけど、今回も方言とみつえさんの可愛らしさにとても胸が切なくなります。戦後まだ混乱が残る長崎の町の気配が伝わってきます。どんどんと日本が変わっていく現代、子供が感じた原爆の非情さを忘れかけていますね。ケン坊兄ちゃんが夏になるとおかしくなる。ああ、本当に忘れてはならないんだな。2016/05/18

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

74
この漫画、このシリーズ、題材が題材だけに介護漫画だと思っている人が多いと思う。でもこの漫画はそんな介護エッセイ漫画ではない。読んでいてその幻想的な表現にときめいてしまう。ファンタジーが苦手な私がときめいてしまう。作者・岡野雄一の老母みつえさんとのやり取りの中から不意に現れる昭和の幻。久世光彦や寺山修司が生きていたら喜んだのでは無かろうか?。雄一少年が見たサーカスの女性、近所に住むケン坊兄ちゃんが見る妹の幻(妹は原爆で亡くなっている)、幻の妹とするかくれんぼ。表紙で感じるより絵も相当に上手い。断然お薦め。2016/10/06

しゅわ

52
【図書館】認知症のお母様との日々をつづったペコロス・シリーズの第3弾です。みつえさんが亡くなって1年半を経て上梓されたこの本は、お元気な頃の様子や、亡くなってからの思い出や子供の頃の記憶が錯綜する…少し幻想的な雰囲気。お酒におぼれ、家族を苦しめたであろう父の思い出がみつえさんを通して溶けるような表現が印象的。たんなる腕白坊主だと思っていたケン坊のエピソードが胸に迫りました。2016/04/25

リコリス

38
「父の亡き後、認知症を発症した母と過ごした日々は介護という言葉ではくくれない豊かでかけがえのない時間だった」ページをめくる度、お母さんへの溢れんばかりの愛情が感じられて胸が熱くなりました。お引越しされて、お母さんのいたこの世はがらんと静かになってしまったけれどいつもそばにいてくれるんですね。宮田君の話はこの漫画の舞台が長崎だという事にハッと気づかされ息苦しくなりました。「生きとかんばぞ」「今ここにこうして生きていることが母ちゃん達からの贈り物ばい」ペコロスさんお疲れ様でした。2017/02/18

みち

38
亡くなったお母様がお父様と一緒に仲良く、空から岡野さんたちを見守っている姿がありありと感じられ、なんだか温かい気持ちになった。みつえさんは本当に可愛らしい女性だったのだなと思った。2016/01/29

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