内容説明
「平成の話とは思えない!」「こんな村があるなんて!」と、WEB連載時から大反響!!
衝撃的な初投稿作品が単行本に!
「所有のない社会」を目指す「カルト村」で生まれ、19歳のときに自分の意志で村を出た著者が、両親と離され、労働、空腹、体罰が当たり前の暮らしを送っていた少女時代を回想して描いた「実録コミックエッセイ」。
〈カルト村ってどんなとこ?〉
●大人と子供の生活空間が別々 ●朝5時半起床で労働 ●布団は2人で1組
●食事は昼と夜のみ ●卵ミルクを飲ませられる ●お小遣いはもらえない
●すべてのモノが共有で、服もお下がり ●男子は丸刈り、女子はショートカット
●ビンタ、正座、食事抜きなど体罰は当たり前 ●手紙は検閲される
●テレビは「日本昔ばなし」のみ ●漫画は禁止、ペットも飼えない
●自然はいっぱい。探険など外遊びは楽しい♪
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
473
こういうカルト的な世界が今もあることに驚く。周りから見ると驚く事が多いが内部では普通になっているんだろうな。2017/03/30
yoshida
222
あくまで想像だが、これはヤマギシ会の事と思う。全財産をヤマギシ会へ預託しコミューンへ参画する。全ての資産は共有財産。日本最大の農業法人の一面もあり、カルトとはやや異なる。問題は両親に連れられてコミューンへ入った子供達だろう。外界と全く異なる生活。親と暮らせないルール。育ち盛りの子供に朝食はない。余りに世間の常識とかけ離れた生活で培養された子供達は、成人しどうなるか。コミューンに残り、コミューン内で結婚して生きる。コミューンを出て自活する。そこには全く別の世界と価値観が待つ。子の一生に対する責任は重いもの。2017/01/29
しのぶ
145
気になって手に取った本。著者がほのぼのと語っているがかなり異質な印象を受ける。だが、宗教や団体などと大きな規模で見ると異色感が際立つが「我が家のルール」という規模で考えると十人十色で各家庭でも起こっている現象だと思う。著者にとってはどうかわかりませんが部外者としては興味深く読ませていただきました。2017/02/18
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
141
ほのぼのした絵と題名の違和感。『所有しない』事をモットーとする共同体で19歳まで過ごした女性が、『村』の生活を夫に話して聞かせる形式で描かれるコミックエッセイ。親と離れて暮らし、早朝から野良仕事を義務付けられ食事は一日2回。しかし『子どもらしくない』振る舞いをした子は体罰のうえ食事抜きの罰を受ける。手紙は検閲され『不適切な』文言は塗りつぶされる。『問題児』だった作者は空きっ腹を満たすため花の蜜を吸い、道端のお供物に手を出してしのぐ……。ほんわか描かれているが、夫の「軍事国家」というツッコミに激しく共感。2016/06/03
carl
135
怖いノンフィクションって感じでした。まずいだろこの村。続編出たら又読みたいですが、子供目線を外してカルト村を考察した話も読みたい。最初は面白半分で読み進めてたけど、でもまずいよなぁこういう感じの世界は!って感じでした。2016/09/17