創元推理文庫<br> 黄昏の彼女たち 下

個数:1
紙書籍版価格
¥1,364
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

創元推理文庫
黄昏の彼女たち 下

  • 著者名:サラ・ウォーターズ【著】/中村有希【訳】
  • 価格 ¥1,324(本体¥1,204)
  • 東京創元社(2016/01発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 360pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488254100

ファイル: /

内容説明

リリアンがフランシスにした告白の衝撃は、ただでさえ緊張に満ちたふたりの仲をさらに大きく揺さぶった。リリアンの夫レナードに隠れての、先の見えない関係をいつまで続けられるのか。彼女たちをとりまくすべてがままならぬ状況で、ある夜、ついに悲劇は起きる。殺人という最悪の形で……。露見を恐れて嘘を重ねたことで、“犯人”は警察の捜査に怯えながら暮らすことに。ところが、事態は予想だにしなかった意外な展開を迎える……。1920年代を舞台に、時代に翻弄される女たちの姿を殺人事件の行方を通して描く、ウォーターズ文学の極み。『半身』『荊の城』の著者、瞠目の傑作ミステリ!/解説=大矢博子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

220
下巻は上巻の ロマンス的な色彩から 打って変わって 殺人事件の真相を 追うミステリー的な展開に変わる。 捜査が進むにつれて、明らかになる真相とは 裏腹に物語の中心は フランシスとリリアンに 留まったままで 他人は寄せつけない.. 最後もやはり 二人の世界で完結した、お話だった。 2017/02/09

KAZOO

137
下巻になってやっとミステリーとしての物語の内容が見えてきました。どうも上巻がまどろっこしかったので、下巻の大矢さんの書かれた解説を読んでからだとすっきりという感じがしました。もう少し上巻を削って1冊にした方が楽しめる気がしたのですが。2016/07/20

のぶ

62
上巻の最後に放ったリリアンのある一言で状況が一変した。リリアンを愛するフランシスとリリアンの夫、レナードの事情が絡んだ、下巻の冒頭から転換点であり物語のハイライト。ネタバレを避けてこの部分を書くのは非常に難しい。そして起きる殺人事件。その先の裁判。全体を通して繊細な心理描写から、裁判までいろんな要素を楽しめる、とてもレベルの高いミステリーにして文芸作品だった。久々に出版されたサラ・ウォーターズ作品は本作も期待を裏切ることがなかった。2016/04/17

yumiha

48
下巻400ページ余を一気に読んだ。殺人事件があり、サスペンス的要素が加わったから、どうなるの?どうするの?と次々と読み進んでしまい、読了したら夜中の1時だった。上巻で気概のあるフランシスと評したが、その気概が崩壊していく心理状態の推移を詳しく描写されていた。母親に「嫌わないでいてくれる?」(P391)と問いかけたフランシスが痛ましい。「高潔さも誠実さも勇気も、恐怖の前では縮みあがって消えてしまう」(P408)のは、自分自身を言い当てられたように思った…ていうか、私にはもともと気概など欠けているし💦 2023/04/26

りつこ

38
その時代独特の空気と普遍的な人間の感情が克明に描かれている。恋に落ちる時の心のざわめき、心が通じ合う時の高揚、破滅へ向かっているとわかりながらも止められない感情。そして事件が起きてからの不安、不信。フランシスの心の揺れ動きが丁寧に描かれているので読んでいて苦しくなったがこのラスト…。簡単にシロクロは付かないがそのままではいられない。たまらない。2016/04/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10103247
  • ご注意事項

最近チェックした商品

 

同じシリーズの商品一覧

該当件数2件 全てにチェックを入れる/全てにチェックをはずす