光文社文庫<br> 伊藤博文邸の怪事件

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光文社文庫
伊藤博文邸の怪事件

  • 著者名:岡田秀文
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 光文社(2015/08発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334769222

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内容説明

明治17年、伊藤博文邸の新入り書生となった杉山潤之助の手記を、小説家の「私」は偶然手に入れた。そこに書かれていたのは、邸を襲った恐るべき密室殺人事件の顛末だった。奇妙な住人たちに、伊藤公のスキャンダル。不穏な邸の空気に戸惑いつつも、潤之助は相部屋の書生・月輪龍太郎とともに推理を繰り広げる。堂々たる本格ミステリの傑作、シリーズ第1弾!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

154
歴史上の実在人物が登場する密室殺人事件。(被害者は博文ではない。)面白い!そしてやられた…。犯人の事はまったく疑わなかった。ズルい気もするが作品が面白いので気にならない。時代背景が風雲急を告げ、帝国憲法成立のかかった大事な時期であり、政治的立場の違いから不穏さが漂う。うまく材料をまとめ上げたと思う。2023/11/10

ナルピーチ

141
我が国の初代総理大臣として誰もが知る存在“伊藤博文”の邸に、新たに書生として住まう事になった杉山潤之介。そこで相部屋となったのが同じ書生の月輪龍太郎だった。そんな伊藤邸で起きた密室殺人事件。書生どおし意気投合した二人が推理を繰り広げていく。後半、畳み掛ける様に明かされていく事件の真相には見事にしてやられた感がありとても楽しく読む事が出来た。近代史に疎く、伊藤博文の語り描写には正直???な部分も多様にあったのが無念…。改めてこの頃の近代史に興味を抱く良い切っ掛けとなる作品だ。2021/04/18

chiru

104
歴史の舞台裏を覗いてるような「月輪龍太郎シリーズ」第1作。2作目の『黒龍荘』を先読みしてからの1作目。__明治17年、杉山潤之助と月輪は住込み早々、密室殺人事件に遭遇。ふたりの書生は、伊藤公にまつわる政治的背景と事件から意外な真犯人を炙り出す。構図の逆転には思わず2度読み!こんな清算の仕方で幕を閉じるなんて…! 邸の人物のほとんどが「〇〇」という設定はワクワクしました✨『本書に仕掛けられたあるトリックは、2作目から読んだ読者にこそ効き目が大きい』に納得の一冊。博文のモノローグも面白かった! ★42021/08/29

麦ちゃんの下僕

99
「月輪(がちりん)龍太郎シリーズ」第1作!ですが…第2作『黒龍荘の惨劇』の解説で法月綸太郎さんが書かれているように、先に『黒龍荘』を読んでからこの作品を読んだ方が、間違いなく楽しめます!その理由は何点かありますが…実際にその順でお読みになって確かめてみてください(笑) 『黒龍荘』には山縣有朋が登場しますが、こちらの作品には、津田梅子や大山捨松、そしてあの人(←ネタバレになるので㊙️)が登場いたします!伊藤博文の長い(笑)“思い出話”も興味深いですし…何と「ナポレオンの嗅ぎ煙草入れ」まで登場しますよ!(笑)2020/08/08

セウテス

88
【月輪龍太郎】シリーズ第1弾。明治17年、伊藤博文の屋敷で連続殺人事件が発生。新入りの書生杉山潤之助は、同じく新米書生の月輪龍太郎と共に、犯人を明らかにしようとする。何故明治という時代なのかと思ったが、ミステリとしてはこの時代でなくては成り立たないトリック、という事だろう。正直ある伝説的トリックが直ぐ思い浮かぶが、それを不可能とする報告に?マークを着けていて欲しかった。寧ろ警察が仕掛けたサプライズに、驚きと笑うしかない状態だったが、これも明治と言う事か。時代背景も分かりややすい、作り込まれていると感じる。2020/10/09

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