内容説明
心の闇を苗床に、この世に芽吹く呪い草。常世(とこよ)のそれを刈り取る者を妖草師と称する。江戸中期、錦秋の京に吸血モミジが出現した! 吸われた男の名は与謝蕪村。さらに伊藤若冲、平賀源内の前に現れた奇怪な草ども。それが、はぐれ公家にして妖草師の庭田重奈雄(しげなお)と異才たちの出会いであった。恐怖、死闘、ときに人情……時代小説の新たな地平を切り拓いた逸材の、伝奇作品集!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
55
ここにきても主人公の造型というか中身が生煮えではっきりしない。そして妖草師だからといって妖草妖木とばかり対峙しているから深みがない。せめて妖草を以て世の怪異に立ち向かう位の幅を持たせてほしいものだ。また登場する有名人たちも物語に活かされた感じがせず逆に後の創作との穿った関連付けがかえって違和感を感じさせる。最後の解説すら作家が曾て解説者ご自身の講義の受講生ゆえか、解説者のその身びいきともとれる本作品への賛辞が興醒めでしかなかった。2015/03/26
coco
32
シリーズ2作目。5編の連作短編集。今作も色々な妖草が登場。前作に比べるとハラハラドキドキが少なくおとなしめ。有名な登場人物たちとの絡みをもっと読みたかった。あっさりだったな。重奈雄とお兄さんの間の雰囲気が柔らかくなった気がするのは良かった。続編出たら読みます。2015/04/21
のりあき
20
妖草師シリーズ第二弾。手軽なファンタジー系時代小説。準主人公の椿が立花の家元、妖しの草木が祟りを起こし、サブキャラとして当時の偉大な芸術家たちが出演。時代小説という要素に、アートな雰囲気が加わり、現実逃避には良いシリーズである。2016/07/04
み
20
さくさくと♪RPGっぽさが強まりました(>_<)妖草が武器みたい。今作にはドラえもんのドコでもドアみたいのまで、韋駄天みたいな道具もありそね。まっ続編出たら読んじゃうけど、ちと残念なり。2015/04/22
miroku
17
シリーズ化されると・・・テンションが落ちる?!2016/12/27