内容説明
対立する巨大メーカーによって東西に二分された都市。その中央に位置する高天原学園では、両企業が開発する携帯端末《スマートギア》と特殊なアプリを使って、能力者たちが成績を競っていた。 東区傘下の青龍院に所属する祇堂拓真は、年間成績上位30名に与えられるEXアプリ保持者として新年度を迎える。そんな拓真の前に現れた転校生ユマは、学園生に必要不可欠なある能力を失っていて──。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニル
8
面白いか面白くないかのラインが非常に難しい。本文の大半が設定説明に使われていて、その合間に主人公達のやりとりがあるという構造。結果、物語を読んでいるという印象が薄い。スマホを使った特殊能力は面白く、それで学園生活を送るキャラ達は非常に楽しそうに映る。能力を活かした戦闘も、命のやりとりに発展するような規模に発展しないので、肩の力も抜ける…筈なんだけど。設定の利点が全く活かされていない。だから設定を語るだけの退屈な小説としか言えない。設定は分かったから、その設定を活かしたキャラ小説が読みたかった。2012/12/12
Hirapon
4
圧倒的にARは小説媒体と相性悪い。やりたい事はわからんでもないけど、非常にやっかいで読みにくい(笑)中身は非常によくある「特殊な能力者が集まる学園」で意能力バトル。でも、なんというか中二な要素は弱い。まるで不出来な禁書でも読んでる感じだ。小さいヒロインより、サブっぽい黒髪の方がいいんだけど、というあたりまで禁書みたいだ…2012/12/13
VAVA
3
全体的に小粒。能力物としても近未来SFとしても中途半端で、ブヒれる女の子キャラもいない。十五年くらい前ならともかく、何か突出した武器がないとこの作風はちと辛い。2013/08/12
mckenzie
3
超能力ではなくスマホのアプリで異能の力を使うところと生徒の評価がランキングってところ、マーカーの偽情報の話しは面白かった。ただ、キャラ萌えしないし燃える展開もなかったのは残念です。2013/01/20
あかふく
2
ガジェットがスマホ(?)になっただけといえばそれだけ。ネットでも心が通わせられる、キーボードのタイプ、スマホの指の動きにも感情はこめられるというポジティブさが強くある(ポジティブすぎ?)。「正確に五秒間隔で追加されていく無慈悲な機械の所業ではなく、伝えたいという一心で人の手が紡いだ手紙だったから。」(p.242)2013/07/22