内容説明
次郎三郎は信州善光寺の行人として各地を渡り歩く商人だ。信濃国で産駒に長けた滋野一族の末葉だが、戦国の混乱で武田家に真田の郷の本貫地を追われ、山内上杉家に身を寄せている。武田に恨み骨髄の次郎三郎だが、武田信虎が追放される大事件を奇貨に、旧領回復を目指していた。後に大坂方の知将として知られる真田幸村の祖父・真田幸綱の活躍。武田・真田の興亡を描く戦国大河第二弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スー
19
93信虎追放から河越夜戦まで。今までと設定が違うので新鮮に感じられます。海野棟綱は真田幸綱の父親ではないし矢沢頼綱は弟じゃないし幸綱の妻は頼綱の姉だし、板垣信方と甘利虎泰は武田に取って代わろうと野心満々で武田晴信は板垣甘利を抑えられず起死回生の為に山本勘助と策を練る、北条綱成はまだ福島のまま。善光寺が経済と流通の中心地というのも初めて知りました。ここを経由して馬は西へ、西からは刀と武具を東に送り米を上野へ、上野は火山の噴火の影響で作物が育ちづらく信濃からの輸入に頼っていた。商人は銭を持たず割符を善光寺系列2019/06/22
oyai
6
シリーズ二作目。周りの大名たちに振り回されながらも生き抜く幸綱。私の故郷の直江津も描かれて謙信も登場か?ふーむなるほどとうなずきながら読んでおります。単なる戦国物とは色が違う感じで面白かった。地図が欲しいなあ2016/01/07
Ryuji
5
★★★★☆シリーズ2作目は北条氏康が劇的勝利を飾った「川越夜戦」の頃まで。幸綱(幸隆)はまだ長野業正のところに居て、武田家に仕官もしていない。『真田合戦記』という位なので当然、幸綱・昌幸・信繁と続くいわゆる真田三代の本だと思うが、二作目に入ってもまだ序章の話。このペースでいくと10巻は軽く超えそうな本(面白いので、まぁいいのですが・・)。北条幻庵・長野業正の描かれ方が渋くて良い!次巻も楽しみな本です。2016/03/17
klu
4
まだまだ混沌とした状態が続く信濃です!幸村の伯父に当たる人達が誕生したところです。2016/01/23
Henzen
1
風雲編に続く第2巻。武田晴信が登場してきますが、板垣、甘利が忠臣ではないという設定が面白い。また政治状況によって年貢より流通経済に重点を置くことになるというのも良いですね。今回は山内上杉が没落する例の戦まで。次巻ではついに武士と商人の半々を脱却でしょうか。期待です。2015/09/16