内容説明
「日本人は、隣国人の気持をもっとよく理解して欲しい」(あとがきより)。著者がスクープした西安事件による内戦停止、そして蘆溝橋での日中軍事衝突。双方の和平工作の努力にも拘わらず戦火は拡大していく……。この歴史から読み取るべき教訓は何か。 〈解説〉加藤陽子
感想・レビュー
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BLACK無糖好き
3
1932-1938年に同盟通信社の上海支局長を務めた著者の回想記。日中関係が困難に差し掛かった時代、各界要人たちと築いた人脈を活かし、和平実現に尽力する様子が語られる。特に蒋介石、汪兆銘らを相手に繰り広げられた日本の外交交渉の顛末は大変興味深いものがある。とりわけ当時の有吉明 特命全権大使については、本書を読んでこのような優れた外交官がいたのかと、認識を新たにできた。上海の公使公邸で、あの根本博陸軍中佐を有吉公使が面罵した際のエピソードなど、軍部に対しての毅然とした態度にも惹かれました。2015/12/27
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